本記事は、和島英樹氏の著書『株取引必勝100ワザ トレンドを掴んで確実に儲ける!』(技術評論社)の中から一部を抜粋・編集しています。

方向転換
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包み足はトレンド転換のサイン

POINT > 2本目のローソク足の種類によってサインが異なる

ここからはローソク足を複数個組み合わせて見る、代表的なパターンを解説していきます。

1本目のローソク足の寄り付きから大引けまでの値幅を、2本目のローソク足が完全に包み込んでいる状態を「包み足」といいます。包み足は、トレンド転換を示すサインで、上昇トレンドが続いたあと、陽線・陰線の組み合わせで出現すると下降トレンドに転換しやすいので、売りサインとなります。

また、下降トレンドが続いたあと、陰線・陽線の組み合わせで出現すると上昇トレンドに転換しやすいので、買いサインととらえましょう。

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包み足
2本目のローソク足の値幅が、1本目のローソク足を包んでいる状態のこと

はらみ線はトレンド転換のサイン

POINT > トレンドの最中に出現したら警戒する

包み足とは反対に、1本目のローソク足の値幅が、2本目のローソク足を包み込む状態を「はらみ線」といいます。1本目のローソク足がお母さんで、子どもをはらんでいるように見立てたことからその名が付けられました。

天井圏で陽線・陰線の組み合わせで出現すると、上昇の勢いが弱まっていることを示し、下降トレンドに転換しやすいので、売りサインを示します。

また、底値圏で陰線・陽線の組み合わせで出現すると、下降の勢いが弱まっていることを示し、上昇トレンドに転換しやすいので買いサインを示します。

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はらみ線
1本目のローソク足の値幅が、2本目のローソク足を包んでいる状態のこと

天井圏のかぶせ線は強い売りサインを示す

POINT > 2本のローソク足を組み合わせると上影陽線になる

1本目のローソク足が陽線、2本目のローソク足が陰線の組み合わせで、陰線の始値が陽線の終値よりも高い位置から始まり、陰線の終値が陽線の半分より下に付いた形を「かぶせ線」といいます。

2本のローソク足を組み合わせた株価の推移は、上影陽線と同じです。そのため、天井圏で出現した場合、これ以上の上昇はないと見てよいでしょう。

また、下降トレンドへ転換する可能性が高いので、売りサインとなります。

とくに、2本のローソク足が大きくかぶさっているほど弱気です。

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かぶせ線
ローソク足の陽線・陰線の組み合わせで、陰線の始値が陽線の終値よりも高い位置から始まり、陰線の終値が陽線の半分より下で引けた状態のこと

底値圏の切り込み線は強い買いサインを示す

POINT > 2本のローソク足を組み合わせると下影陽線になる

1本目のローソク足が陰線、2本目のローソク足が陽線の組み合わせで、陽線の始値が陰線の終値よりも低い位置から始まり、陽線の終値が陰線の半分より上に付いた形を「切り込み線」といいます。

2本のローソク足を組み合わせた株価の推移は、下影陰線と同じです。そのため、トレンド転換を示唆しています。とくに、底値圏で出現すると、上昇転換する可能性が高いので、強い買いサインととらえましょう。

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切り込み線
ローソク足の陰線・陽線の組み合わせで、陽線の始値が陰線の終値よりも低い位置から始まり、陽線の終値が陰線の半分より上で引けた状態のこと

たすき線は価格帯によってサインが異なる

POINT > 横ばいで出現すると大きく相場が動く合図になる

2本目のローソク足が、1本目のローソク足とは反対方向に寄り付き、その方向に伸びたパターンを「たすき線」といいます。陰線・陽線の組み合わせが底値圏で出現すると、買い意欲が強いことを意味し、買いサインを示します。反対に、陽線・陰線の組み合わせが天井圏で出現すると、売り圧力が強いことを意味し、売りサインを示します。

横ばいの相場で出現した場合は、相場の方向を示すサインにはなりません。

ただし、小さなローソク足が連続で出現したあと、大陽線や大陰線を含むたすき線が出現すると、相場が大きく動き始める可能性が高くなります。

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たすき線
2本目のローソク足が1本目のローソク足と反対方向に寄り付き、その方向に伸びた状態のこと
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和島英樹
経済ジャーナリスト。1985年、日本勧業角丸証券(現みずほ証券)に入社。1988年、株式新聞社(現モーニングスター)に入社。2000年にラジオNIKKEIに入社。東証記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。2020年6月に独立。「マーケット・プレス」(ラジオNIKKEI)、「東京マーケットワイド」(MXテレビ)などにレギュラー出演。国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。日本テクニカルアナリスト評議委員。雑誌などに寄稿多数。著書に『1万円から始める 勝ち組投資銘柄』(かんき出版)など。

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