よくあるお悩み事例

「テーマ型インデックスファンド」を買ってしまった

インデックスファンドが人気なので、「テーマ型インデックスファンド」を買ってみました。普通のインデックスファンドと比べて、株価が上がりやすそうだと思ったからです。が、よくよく見ると思ったより値動きが大きく、信託報酬も高いような……。インデックスファンドならどれでもOKではないのでしょうか?

インデックスファンドに人気が集まる中、その人気に乗じようとしてか、「テーマ型インデックスファンド」と呼ばれる商品が増えてきました。

テーマ型インデックスファンドは、投資信託の運用会社が「AI」や「環境」「宇宙開発」といった、将来的に成長しそうなテーマに沿った指数を作り、それに連動した運用を行う仕組みの投資信託です。

指数(インデックス)に連動する値動きを目指すのであれば、たしかにそれはインデックスファンドです。ただ、日経平均株価やS&P500などのメジャーな指数ではなく、運用会社が作った独自の指数に連動するという点で、一般のインデックスファンドとは大きく異なっています。

そもそも、インデックスファンドは市場平均との連動を目指しており、投資対象の幅広さが特徴です。日経平均株価に連動するインデックスファンドなら、日経平均株価の採用銘柄をすべて組み入れて運用します。

一方のテーマ型インデックスファンドは、たとえばテーマが「AI」なら、AI関連株だけに絞って投資することになり、投資対象が幅広いとは言えません。

同じテーマの株は、同じニュースで急落する傾向が強いことから、分散投資による値下がりリスクの低減効果は低くなります。

アクティブファンドの中には、テーマ型の投資信託がたくさんあります。テーマ型インデックスファンドはそれと似たような商品と考えていいでしょう。アクティブファンドに比べれば信託報酬は安いですが、一般的なインデックスファンドよりは高いですし、リスクも高くなります。

旬のテーマに関連する株を集めた指数なら、将来有望だと思われるかもしれませんね。たしかにそういう部分もあるのですが、テーマには当たり外れがあり、大きく値上がりするものもあれば、その逆のパターンも。

高い確率で伸びていきそうなテーマの関連株は、すでに期待感で値上がりしていたりもするので、これから来るテーマ株を探す、というのはなかなか難しいのです。

強い信念を持って、そのテーマが来る! と信じているなら、続けて保有してもいいかもしれません。ただ、ここから新たに積立するのはストップして、メジャーな指数に連動するインデックスファンドに切り替えたほうが無難です。