よくあるお悩み事例

「ターゲットイヤーファンド」が気になる

ターゲットイヤーファンドが気になっています。年齢に合わせて適切な資産配分を考えて運用してくれる、というのは合理的な気がしますが、買ってもいいでしょうか。

ターゲットイヤーファンドとは、基本的にはリタイアする年齢をゴールとして、投資家の年齢に応じ、資産配分を自動で調整する投資信託のことです。これらは、名前に「2030」「2040」「2050」などの数字が入っていて、この数字がその投資信託のターゲットイヤー(投資のゴール)です。

例えば、今20歳の人が2050年をターゲットイヤーとする投資信託を買うと、30年近くかけて投資をしていくことになります。前半は株式を多く組み入れ、ハイリスクハイリターンな積極投資を行い、後半は債券を増やすなどして、徐々にリスクを減らしていくような資産構成に変えます。

年代に合わせた資産配分まで考えてくれるということで、ほったらかしにできるという意味では理想的なように見えますね。

ただ、私はおすすめしません。通常のインデックスファンドに比べるとやや信託報酬が高くつきますし、ターゲットイヤーファンドの商品性に共感するなら、ターゲットイヤーファンドが組み入れている資産配分をチェックして、自分で同じような割合で投資をしてもいいでしょう。

目論見書を見れば、どのタイミングでどの程度株式に投資し、どの程度債券を組み入れる、といった配分は明記されています。自分でそれを組み合わせて買ったほうが、コスト面では安上がりです。

また、最初はよくわからなくても、投資歴が長くなっていけば、おのずと運用に関連した知識が身に付いていきます。ターゲットイヤーファンドやバランス型インデックスファンドのような商品にすべてお任せではなく、ある程度自分で考えて投資をしたほうが勉強になり、その経験が、相場観や金融商品を見る目を養ってくれるはずです。