本記事は、内藤誼人氏の著書『億万長者のすごい!習慣』(廣済堂出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
お酒を飲む人は、お金持ちになれる⁉
読者のみなさんは、お酒をお飲みになるだろうか。
「仕事がらみで、お酒を飲む機会は多いほうですね」というのであれば、おそらくは出世しやすいし、高給を手にすることもできるはずだ。
ウソだろうと思われるかもしれないが、お酒を飲む人のほうが収入は高い。
米国アナリシス・グループのベサニー・ピーターズとサンノゼ州立大学のエドワード・スリンガムは、「大酒飲みではない? なら、あなたは負け犬になるだろう」という衝撃的なタイトルの論文を発表している。
なぜ、大酒飲みでないと負け犬になってしまうのか。
ピーターズらは、フルタイムで働く男性4,242名と、女性3,371名を対象にした、大規模な調査を行なっている。調べたことは、ずばり、酒を飲むかどうかと、収入だ。
その結果、お酒を飲む人のほうが、飲まない人に比べて、なんと収入は10%から14%も高かったのである。
なぜ、お酒を飲むことが収入に関係するのかというと、お酒を飲むことは「社会資本」になるからであろうというのがピーターズらの分析だ。
「社会資本」という言葉はわかりにくいが、ようするに、お酒を飲むとネットワークが広がるということである。
だいたいお酒を飲む人というのは、だれかと一緒に飲むものである。自宅でひとり、晩酌をするということもあるだろうし、最近では「家飲み」という言葉もあるらしいが、基本的にお酒は人と飲むものである。
人と一緒にお酒を飲むということは、その人のネットワークが広がるということであり、そのネットワークが収入を押し上げる働きをするのである。ピーターズらは、この結果に基づいて、「ドリンカーズ・プレミアム」(酒飲みプレミアム)という用語を作っている。
ピーターズらによると、月に1度バーに飲みに出かける男性は、通常の10%の「酒飲みプレミアム」に加えて、さらに7%のプレミアムを上乗せした年収になるそうだ。バーに出かければ、いろいろなお金持ちと出会うチャンスが増えるからであろう。
ビジネスチャンスというものは、ただ座って待っていれば向こうからやってくるのかというと、そんなことはない。自分から積極的に探し求めるからこそ、手に入るものなのである。外に飲みに出かけていれば、人と知り合う機会も増える。つまりは、ビジネスチャンス探しにもなるわけだ。
最近の人は、あまりお酒を飲みたがらないといわれているけれども、これはあまりよくない傾向だ。上司や先輩に飲みに連れて行ってもらって、一緒になって騒ぐからこそ、覚えもめでたくなり、出世の糸口もつかめるので、出世、昇給する。お客さまと一緒に飲みに行くからこそ、「じゃあ、つぎの仕事は、あなたにおまかせしようかな」ということになるのである。
もちろんお酒を飲みすぎて健康を損なってはならないが、健康に注意しながら、いろいろな人と楽しくお酒を飲むのはとてもいいことである。
慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。アンギルド代表取締役。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ心理学系アクティビスト。趣味は手品、昆虫採集、ガーデニング。
主な著書に、『モテる! 心理戦術』『好きな人のホンネがわかる恋愛術』『頭のいい人だけが知っている「ちょっとした成功習慣」』『すごい!ホメ方』『内藤式「ザ・検索術」』『自分偽装術<セルフ・カモフラージュ>』『絶対使える!悪魔の心理テクニック』『もらった名刺は、全部捨てろ!』『賛成と反対の法則』『勝てる! ギャンブル心理作戦』『感動させる技術』『イラッとしたときのとっさの対応術』『合コンで座るべき場所はどこか?』『なぜ、島田紳助は人の心をつかむのが上手いのか?』『女の「終電なくなっちゃった」はウソである』『なぜ、タモリさんは「人の懐」に入るのが上手いのか?』『「最強の男」になる心理術』『「不安」があなたを強くする』『交渉を成功させたいなら、赤いネクタイを身につけろ! 』『気づかれずに相手を動かす心の誘導術』『もっとすごい!ホメ方』『【図解】読心術<プロファイリング>トレーニング』『すごい!モテ方』『なぜ、マツコ・デラックスは言いたい放題でも人に好かれるのか?』『ワンピース超研究!人気キャラクターに学ぶ心理テクニック』『ヤバすぎる心理学』『すぐにヤラせてくれる女、絶対にヤラせてくれない女』『「すぐ他人に流されてしまう自分」がラクになる本』『心理学者しか知らない すごい!営業』『半沢直樹「倍返し」の心理学』(以上、廣済堂出版)など多数。著書は200冊以上、累計400万部を超えている。※画像をクリックするとAmazonに飛びます