本記事は、マイク氏の著書『9割の会社員が知らない お金が勝手に働く投資術』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
家計簿はつけなくて良い
お金を貯めるために家計簿をつけてお金の流れを見直そうと、経済評論家やFP(ファイナンシャル・プランナー)の方の多くがおっしゃっています。それもそのはず、金融庁が家計管理は必要なものだと提示しているからです。金融庁発行の「基礎から学べる金融ガイド」でも一番はじめの項目が家計管理です。
しかしながら、家計簿って本当に必要でしょうか?
家計簿をつけたからってお金を増やすことはできるのでしょうか?
答えは「否」です。
ほとんどの場合、日付・内容・金額・購入目的と記載しているうちに日々の入力作業が大きな負担になり、数カ月で家計簿をつけることをやめてしまった人が多いはずです。家計簿をつけた経験がある人ならご存じの通り、家計簿を毎日つけ続けるのは簡単ではありません。
ではどうしたら良いのでしょうか?
目的はお金を増やすことです。家計簿をつけることではありません。
先ほど、お金を使うことは快楽だと話をしました。逆にお金は使うけれども、快楽にならないものを洗い出すことが大切です。快楽になることを諦めてしまうとストレスになります。ストレスを溜めると健康にも悪いため、我慢する必要はないのです。仕事にも影響が出たら、それこそ本末転倒です。
快楽にならない支出は、
- 家賃
- 光熱費
- 通信費
- 保険
などの固定費用です。
これらのお金は口座から自動で引き落とされたり、クレジットカードで自動決済されたりすることが多いです。自分の意志とは関係なしに勝手に引き落とされています。自ら好んで支払っているわけではないので、ゴールが明確ではなく快楽は得られません。
これらの支出は快楽に関係がないため、本当は不要な支出になります。とはいえ、払わなくなると生活が成り立たなくなってしまうので、必要だけれども不快な支払いに分類されます。
家計簿をつける必要はありませんが、不快な支払いをあぶり出すことは重要です。
どのようにあぶり出すかというと、次の2つの方法があります。
①銀行口座の明細(1カ月分)を確認
②クレジットカードの明細(1カ月分)を確認
通帳に記帳しているならば通帳の入出金履歴を見れば、家賃は毎月いくら引き落とされているのか、携帯料金はいくら支払っているのかわかります。記帳していないのであれば、一度記帳だけしてください。ネットバンキングが可能であれば、すぐにでもインターネットで確認することができます。
クレジットカードで支払いをしている人もいると思いますので、毎月送られてくる紙の明細書、またはパソコンやスマホのアプリから明細を確認しましょう。