ニューノーマルの働き方における注意点と対策

ニューノーマルの働き方は、従業員をストレスから解放し、子育てや介護と仕事の両立を可能にするなど多くのメリットがある。しかし当然のことながら以下のような注意点もある。

セキュリティリスクへの対応

従業員の自宅やコワーキングスペースなどでのテレワークは、情報漏えいのリスクが伴う。社内でセキュリティシステムを整えるのと同時に従業員のセキュリティに対する意識を高めなくてはならない。従業員にITリテラシーに関する研修を行うとともに情報漏えいなどのトラブルが起きた際の対処方法も周知しておくことが重要だ。

従業員の管理への対応

テレワークでは、従業員同士のコミュニケーションが不足する。企業側で従業員同士がコミュニケーションを取れるようなツールを用意しておくとよいだろう。また自宅などで業務を行っているとモチベーションを維持するのも難しい。企業側は、従業員のモチベーションを保てるように上司がサポートしたり、業務の環境整備のためにリモートワーク支援金を用意したりと工夫が必要だ。

ニューノーマルを意識した会社のあり方を

2023年5月、新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、いわゆる「ポスト・コロナ」といわれる時期を迎えた。しかし日常生活は、すべて以前に戻ったわけではなく「ニューノーマル」とよばれる新しい局面に移っている。ニューノーマルにおける会社のあり方を実現するには、在宅勤務に必要な設備やオフィスといったハードやインフラに加え、従業員の教育やサポートも重要だ。

また新型コロナ禍のような事態が起きても経営を持続できるようBCPの策定も求められる。ニューノーマルにおけるオフィスの役割を新たに定義し、会社のあり方や従業員の働き方を設計しよう。

著:せがわ あき
会計事務所に10年勤務。その後、会計ソフトメーカーでの勤務を経て、現在は会計・税務・金融などをテーマにライティング活動を行う。会計事務所では、顧問先の会計業務や融資支援に従事。融資のための提出資料作成や融資・資金繰りのアドバイスなどを行う。会計ソフトメーカー時代には、お客様対応業務に加えてソフト開発にも携わり、お客様の声を製品に反映させる仕事に従事。
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