この記事は2024年9月13日にSBI証券で公開された「NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」」を一部編集し、転載したものです。

NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」
(画像=SBI証券)

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目次

  1. NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」
  2. 一部掲載銘柄を解説!
    1. 長谷工コーポレーション (1808) 
    2. 藤倉コンポジット(5121)
  3. 【ご参考】 新NISAでも配当+優待銘柄が人気

NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」

東京株式市場では、日経平均株価の乱高下が続いています。9/2(月)に一時39,000円台に戻した後は9/3(火)~9/11(水)に7営業日続落となり、計3,081円も下落しました。雇用関係を中心に、弱い米国経済指標の発表が続き、米長期金利が低下し、円高・ドル安が進んだことが響きました。半導体株を中心に、米ハイテク株が下げたことも嫌気されました。

しかし、9/12(木)の日経平均株価は8営業日ぶりに反発し、1,213円の大幅高となりました。米国時間9/11(水)に発表された米消費者物価がサービス価格を中心としたインフレ率のしぶとさを示し、米金利低下期待が後退し、円高が一服したことが要因です。エヌビディアCEOが次世代AI半導体に強気な見通しを示し、米国でハイテク株が反発したことも追い風になりました。

そうした中、9月相場も半ばを迎えようとしています。東証プライム市場上場銘柄のうち、3月決算銘柄は69%、9月決算銘柄は3%を占めています。前者の中間期末、後者の本決算期末の株主としての権利は、ほぼ9/26(木)が権利付最終日となります。中長期スタンスの投資家であれば、配当や株式優待の権利を着実に享受することで、トータルの収益を高めておきたい所です。

そこで、今回の「日本株投資戦略」では、9月末基準で高めの配当を計画しているのみならず、株主優待も実施予定である銘柄を抽出すべく、以下のスクリーニングを行ってみました。

スクリーニング条件は以下の通りです。

①東証プライム市場に上場
②証券・商品先物業の銘柄を除く
③株価が2,000円より安い(9/11時点)→分散投資をしやすくするため
④時価総額100億円超
⑤予想配当利回り(年間)が3.52%より大きい(東証プライム市場の予想平均が2.52%、9/11)
⑥9月末に配当と優待の権利が確定予定
⑦会社予想通期営業利益が黒字

すべての条件を満たす銘柄を、⑤の予想配当利回りが大きいに並べたものが下の図表です。

なお、「9月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんどが9/26(木)を権利付最終日としています。この場合、9/27(金)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。また、9/11(水)時点において、東証プライム市場の予想配当利回りは2.52%(9/11)です。スクリーニング条件の「3.52%」は、1%pt高く、「高配当利回り」と表現してよいと「日本株投資戦略」では考えています。

NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」 NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」
(画像=SBI証券)

一部掲載銘柄を解説!

長谷工コーポレーション (1808) 

マンション専業ゼネコンとして活躍するマンション業界のリーディングカンパニー。用地取得、企画、設計、加工、販売及びリフォームまでのトータルプロデュースが可能。売上高構成比(24.3期)は、建設関連事業65%、不動産関連事業12%、大規模修繕工事などを行うサービス関連事業23%他です。また、日本での売上高が9割以上を占めています(同)。

株主還元方針では、総還元性向40%程度を掲げ、1株当たりの年間配当金の下限を80円に設定。今期(25.3期)は会社計画の最終利益は前期比6%減ですが、1株当たりの配当金は85円と、前期と同水準を維持される予定です。14.3期に6期ぶりに復配して以降、非減配が続いています。

2023年9月末の株主優待は、25%割引販売を実施。対象は、自社子会社のお米やお惣菜セット、ANAや京都の料亭とのコラボ商品などがありました。24.9末の株主優待の案内は9/12(木)時点で、まだ行われていません。前年は9月末に権利獲得した株主への優待内容の案内やHP掲載は、同年の12月頭に行われました。なお、3月末の株主優待はこれに加え、自社子会社室内リフォーム工事代金3%割引や、同じく自社子会社の不動産売買仲介手数料10%割引等が実施されるなど、より充実した内容です。

藤倉コンポジット(5121)

電線大手のフジクラ(5803)が発行済み株数の20.37%を保有する会社です。社名に含まれる「コンポジット」は複数の要素を組み合わせることを意味しています。ゴムと布を組み合わせる技術から、ゴムと樹脂、カーボンと金属等を組み合わせることで様々な製品を生み出してきました。売上高(24.3期)の57.6%が産業用資材、28.4%がスポーツ用品、13.1%が引布(ひきふ)加工品で、利益の多くはスポーツ用品(24.3期売上高営業利益率は37%)からもたらされています。

25.3期1Qは売上高94.3億円(前年同期比1%増)、営業利益9.5億円(同12%減)でした。産業用資材と引布加工品が若干の赤字に転落しましたが、スポーツ用品は増益でした。会社予想営業利益は上半期が前年同期比28%減益ですが、通期では7%増益の予想です。

DOE(株主資本配当率)4.0%以上を目途として配当を実施する方針で、高めの配当が安定的に継続しやすくなっています。25.3期の会社計画1株配当金は上期30円、下期30円の予定で年間1株配当金60円に対する予想配当利回り(9/11)は5.08%と計算されます。

9/26(木)時点で100株以上保有する株主に、「アウトドア用品の優待割引、ゴルフクラブリシャフト40%割引券2枚」が贈呈されます。ちなみに、ゴルフシャフトはゴルフクラブのヘッドとグリップをつなぐ棒状のもので、これを交換することをリシャフトといいます。ゴルフシャフトは数千円のものから10万円超のものまであり、ゴルフ好きの投資家にとっては、リシャフトは興味深い株主優待といえそうです。

【ご参考】 新NISAでも配当+優待銘柄が人気

配当と株主優待は新NISAでも選好材料となっているもようです。下記は年初来~9/11(水)まででSBI証券のNISA口座・成長投資枠で買付金額が多かったランキングです(除くETF)。赤字の銘柄は、会社側が通期の予想配当を発表しており、9/11時点の予想配当利回りが東証プライム市場指数の2.52%より高く、かつ株主優待を実施している会社です。配当及び株主優待の人気の高さが窺い知れます。
(※客観的データを提示したもので、推奨ではありません。)

NISA活用も!?20万円未満で買える「9月優待+高配当銘柄」
(画像=SBI証券)

▽当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。

鈴木 英之
鈴木 英之
SBI証券 投資情報部長
・出身:東京(下町)生まれ埼玉育ち
・趣味:ハロプロの応援と旅行(乗り鉄)
・特技:どこでもいつでも寝れます
・好きな食べ物:サイゼリヤのごはん
・好きな場所:秋葉原(末広町)
ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的な寄稿も多数