この記事は2025年2月13日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Supapich/stock.adobe.com)

2025年2月13日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は昨日12日(水)のNY市場で一時154.80円前後まで上昇。トランプ関税を巡る不透明感と米1月CPIの上振れを背景に米長期金利が上昇する中、3円近くドル高・円安が進んだ。ウクライナ戦争の停戦への期待でユーロ/円が大きく上昇したこともドル/円の押し上げ要因になった。

本日13日(木)朝は日本の1月国内企業物価指数が前年比+4.2%と前月の+3.9%から加速したことなどから円買いがやや先行しているものの、9時半現在154.10円台で下げ渋っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週に入り米ドル/円が急速に上昇に転じた背景のひとつとして、日本もトランプ関税の標的になるリスクが高まったとの見方があるようだ。

トランプ米大統領は、すでに大統領令に署名した鉄鋼・アルミ関税に続き、「相互関税」について「米国時間本日12日(水)又は13日(木)午前に署名する可能性がある」と述べている。

米国のインフレ再燃が意識される中、米長期金利と米ドル/円は上げやすく下げにくい地合いが続きそうだ。

上値ポイントは1月高値から2月安値への下げ幅に対する半値戻しにあたる154.90円前後。これを上抜ければ155円台を回復する可能性が高まるだろう。

下値ポイントは日足一目均衡表の雲下限が位置する153.60円前後で、この水準では下げ止まると見ている。

▽米ドル/円 日足チャート

250213kandaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。