この記事は2025年4月1日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=elina/stock.adobe.com)

2025年4月1日(火)の午後14時時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週3月28日(金)の米ドル/円の高値は、151.21円付近だった。これは米ドル/円日足チャート(下記画像参照) のフィボナッチ38.2%戻しに当たるレベルなのだが、同日の上値はここでぴたりと止まった格好となった。また昨日31日(月)には、148円台に入ったものの、本日4月1日(火)現在、再び149円台で推移している。

このまま買い上がっていく材料はないと思うが、現在の注目はなんといっても明日2日(水)のトランプ関税。ただしトランプ米大統領は今回の関税に関しては全ての国が対象だと述べている。関税で物価が上がりインフレになるということよりも米国が不景気になることの方が、影響としては大きいのではないだろうか。

インフレ懸念があって若干金利が上がりつつ、景気悪化のスタグフレーションになってくれば株も下落するだろうし、雇用統計を見ていても連邦政府の解雇者が増えると判断すれば雇用も悪化するだろう。景気の鈍化と雇用の悪化となると当然消費が伸びない訳で、米景気がかなり悪くなる可能性が高いと考えている。

トランプ氏は元々米金利は低下するべきだと述べているが、それを考えると米ドル/円はあまり大きく戻さないのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、146.50~151.00円。

米ドル/円は148.15~148.20円付近にサポートがあるが、これを割り込めば3月の安値146.54円がターゲットになるだろう。

方向は下で考えており、戦略は戻り売り。具体的には150円台後半から151円手前にかけて戻り売りで入り148円台前半で買い戻し。ただし、148円が潰れていくようならそこからまた新たに追っかけ売りをする形で考えたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。