この記事は2025年4月1日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年4月1日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
先日、米国の自動車関税が発表され、明日2日(水)に相互関税が発表される。
相互関税の内容を見なければなんとも言えない部分が大きいが、トランプ政権発足前の期待と発足後に実施している政策の内容がかなり違っているため、市場が勝手に抱いた期待が裏切られることで、これから先の金融市場は厳しい状況になると思う。
自動車関税の日本のGDPに対する影響はマイナス0.5%程度と推測され、かなり厳しい。おそらく成長期待の低下が、日経平均や日本株の上値を抑えることになるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
来年以降、賃金と物価の好循環というものは崩れる可能性が高いので、日本の金利もこれ以上上昇していかないのではないかと思っている。そうなってくると円安・ドル高の可能性が高まる。その一方で米国の金融市場が、マグニフィセントセブンを中心にスタグフレーション懸念から値段を切り下げている。
このリスクオフ懸念から来るドル安・円高の力と、関税による日本経済下押し圧力から来る円安・ドル高圧力のせめぎ合いで、今後の米ドル/円相場は決まってくるだろう。
株価が想定以上に崩れると円高圧力が強まるのだろうが、株価が安定してくると日銀の引き締め路線が頓挫することから来る円安の力が上回ってくるのだと思う。
今のところどちらの可能性が高いかは不明だが、今後も金融市場は動乱が続くと思うのでしっかり対応していきたい。リスクとしては円高方向かというところ。
▽米ドル/円 日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。