この記事は2025年4月30日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=bephoto/stock.adobe.com)

2025年4月30日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

市場がだんだんと関税ヘッドラインに慣れてきており、米ドル相場はやや方向感を欠いている。足下は、直近実施された自動車関税軽減を含め、通商合意期待からリスク資産が買い戻されているが、関税が企業に与えた影響は大きく、28日(月)のダラス連銀調査では「カオス」や「狂気」といった言葉で経営者らの阿鼻叫喚が表現された。

明後日5月2日(金)の米雇用統計で経済実体への影響を見極めたいとする向きも多いようだ。明日5月1日(木)の日銀も、展望レポや植田総裁の発言にサプライズ余地が残るなか、本邦勢のGW入りも相まって大きな動意が出にくくなっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

月末の米ドル買いフローが散見されるものの、米景気後退懸念がドルの上値をしつこく抑えている。本日30日(水)の米GDPや来月の米雇用統計が崩れれば、米ドルが一段と売られるシナリオも視野に入る。

一方、円買いポジションが高止まりを続けるなか、米ドル/円は上昇局面で走る可能性もあるため、突っ込み売りは避けた方が無難だろう。関税めぐる不確実性がくすぶる限り、米ドル/円は戻り売りから、短期回転売買を前提に引き付けながら参入したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。