前回は、 投資家向けメディアリテラシーvol.3〜情報収集のポイント〜 として、効率的な情報収集の方法についてお届けしました。
今回の記事では前回の記事の続きとして、集めた情報をどう処理すれば良いのかについてお届けします。
【参考:東南アジア株式シリーズ】
成長する東南アジアの恩恵を享受する~各国市場の特徴と注目銘柄[マレーシア・インドネシア編]〜
成長する東南アジアの恩恵を享受するVOL2~各国市場の特徴と注目銘柄[シンガポール・ベトナム編]〜
成長する東南アジアの恩恵を享受するVOL3~各国市場の特徴と注目銘柄[フィリピン・タイ編]〜
【参考:投資家向けメディアリテラーシーシリーズ】
投資家向けメディアリテラシーvol1〜マーケットは“真実”ではなく“情報”によって動く〜
投資家向けメディアリテラシーvol2〜メンタルコントロールの重要性〜
投資家向けメディアリテラシーvol.3〜情報収集のポイント〜
◎10分ルールを作る
何かを調べる、探す、勉強する、という時に、「知識をここまで持ち上げる」という認識は自分では持ちづらいものです。
そこで、調べものなどをするときには10分ルールを設けます。PCのガジェットでもスマホのスケジュールにデフォルトで入っているタイムウォッチでもいいですが、とにかく「よーいスタート」から10分間で調べ物を終わらせる癖をつけます。ダラダラやっているうちにマーケットは動いてしまいますし、欲しい情報も手に入りません。
私の知っている投資家は、とにかく、情報収集の時間が早いのです。
大事なことは、とにかく「すべてを知ろう」とは思わないことだと思います。ポイントだけ把握していればそれでOKです。雑多な情報、自分の興味も及ばない情報というのは雑誌のようなメディアがやってくれますから、そこに注力する必要はないのです。欲しい情報をワードでまとめだけで、基本的な情報収集は完備したと言っていいでしょう。
あとはそれをまとめて取得するデバイスと時間が確保できればいいのです。
◎情報を捨てる技術を身に着ける
情報の集め方を覚えたら、次は、情報を捨てましょう。
さて、ここで重要なポイントがあります。はたして、金融情報における「いらない情報」というのは、何を指すのか、ということです。それを考えるには、まず「あなたはなぜ情報を収集しているのか?」という質問を自分に投げかけてみてください。あなたは、情報収集を楽しみでやっているわけではありません。勝てる投資家になるために、情報を収取しているわけですよね。
投資で勝ち抜くために必要なことは、マーケットを読むことです。そして、マーケットを読むために最も大切なことは、何が(どんな情報が)、マーケットを動かしているか、ということです。ここに「必要な情報」と「必要じゃない情報」の違いがあるのです。
つまり、必要な情報というのは、あなたのワードドキュメントの中にある「マーケットを揺るがす(もしくはすでに揺るがしている)材料」。そして、必要ない情報というのは、「マーケットを揺るがさないであろう(もしくは揺るがしていない)材料」なのです。
まだ金融情報に慣れていない人は、「いる材料」を主観的に判断すべきではないと思います。より客観的に判断するには、あなたのワードドキュメントに書かれている金融情報の中で、「何度も単語が出てくる」「メディアは別でも、同じ論調で書かれている」ことに注目してみていって下さい。メディアが違った時に、一つの素材に対して真逆のことが書かれているのは、まずは無視していって構いません。