資金調達はどのように進めましたか?

僕達は会社自体を2011年からやっていて、最初に資金調達をしたのが2013年の9月です。その時の調達金額は3,000万円でした。それまでは受託開発をメインでやっていましたが、既にMisocaはリリースしていたので、ユーザーさんが増えていく中でもっとMisocaの事業の方に集中したいなと思っていました。ただ、当時はMisocaの売上が上がっているわけではなかったので、どうしようかと思っていました。そこで事業拡大の為に資金を調達することにしました。

資金調達については、最初はベンチャーキャピタル(VC)から出資を受けることを考えました。正直な話をすると、返さなくていいお金がいっぱいもらえるから嬉しいなとか、格好いいなという単純な理由です(笑)。周りの人に相談してみると色々なご意見を頂きました。資金調達には色々な方法があるし、それぞれコストがあると。そして投資を受けるっていうのは、実はすごいコストが高いことだという事は、その時に初めて勉強することになりました。銀行からの借入なども検討したり色々勉強していく中で、結局VCから投資してもらう事に決めたのはいくつか理由があります。

一つ目は、やはり大きい金額が調達できる事。銀行からの借り入れだとなかなか大きい金額が借りられないし、やはり事業のスピード、サービスの成長スピードを上げる為にはベンチャーキャピタルからの大きい資金調達が欠かせません。特にうちの事業の場合はすぐにどんどんと収益が上がっていくようなビジネスモデルではないので、体力も必要です。二つ目の理由は、スタートアップとかベンチャーのエコシステムに入れるということです。先輩達と沢山関われて、事業を行う上での成功と失敗の話を聞けたり、応援してもらえるというのは凄く大きいです。うちの場合はインキュベイト・ファンドというVCで赤浦さんという方が担当だったのですが、赤浦さんはサイボウズや名刺管理のSansanなどに投資をされているような方です。そういうBtoBのビジネスでの知見がある人達が仲間になってくれるというメリットがすごく大きいので、投資の方にしたという事です。赤浦さんとはイベントで知り合って声をかけてもらい、その後面談になったという流れです。こちらがしっかりプレゼンするというより、「一緒にチャレンジしようよ」という雰囲気で話が進みました。

その後2014年の10月に、インキュベイト・ファンドさんと、SMBCベンチャーキャピタルさんから追加で7,000万円の出資を受けています。2回目の調達理由は、急激にユーザーを伸ばせる目途がついてきたことと、マーケティングにも力を入れていく為です。さらにその後、日本政策金融公庫から挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)というものでも調達をしています。