「史上最高の買い越し額」も実現したアベノミクス

この安倍総理の考え方は極めて正しい、正当な考え方だと思います。2年半前に安倍内閣が出来て、総理は最初に日本銀行総裁を呼びました。そして、政府と日本銀行の間で一つの約束事を決めようと言いました。それが、2%の物価目標を設定して、日銀は、その実現に責任を持つということです。いわゆる、物価目標(インフレターゲット)の導入でした。

ここで日本で初めてインフレターゲットが、出来た訳です。しかし、世界中の多くの国で、いやほとんどの主要国で、何らかの形で物価目標がありました。その中で日本だけが物価目標を持っていませんでした。日本銀行の責任は、極めて大きいと思います。安倍総理もその観点に立って総裁を変えました。そして2%の物価目標の実現に踏み出しました。

日銀総裁に新しく任命された黒田東彦総裁は、就任直後に、思い切った政策を打ち出しました。2年でベースマネーを2倍にするということです。この非常に分かりやすいコミュニケーションが、マーケットに影響を与えて、アベノミクスの初年だった2013年は、海外からの投資をたくさん呼び込むことになりました。海外の人達から見ると「これで日本の経済は克服できて、これで日本は変わる」と受け止めて、その結果、日本株に対する、15兆円に上る買い越しがありました。史上最高の買い越し額です。

そして2013年、日本の株価は57%上昇しました。57%です。日銀は10月31日に第2弾の金融緩和を行って、さらにその姿勢を強化してきました。専門家の間では、金融政策に関しては、細かな議論が沢山行われておりますが、金融緩和政策は、非常に大きな成果を上げていると言ってよいでしょう。これが第1の矢です。(ZUU online 編集部)

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