(写真=ZUU online 編集部)
ソニー <6758> は7月30日、2016年3月期第1四半期(2015年4~6月期)の連結決算(米国会計基準)を発表し、前年同期比で純利益は3倍と好調に推移していることを明らかにした。投資を拡大し生産能力の底上げを図っている画像センサーなどで、堅調な需要に支えられ、同社の視界も開けている様子だ。
同社は、昨年の4Kテレビ市場の立ち上げを積極的に後押ししてきたことなどで、好調な販売推移を見せていたほか、ネット&ゲームソリューションやエンターテインメント&サウンド分野などを成長牽引事業に位置付けた中期経営計画を5月に発表。その後には、COMOSなど半導体事業への投資拡大を公表するなど、同社事業の効率化が推進されてきた。
発表によれば、売上高は1兆8080億円と前年同期比で0.1%減となるほぼ横ばい。営業利益は969億円で、前年同期比で38.8%増。4割に迫る伸び率を見せた。為替の影響やイメージセンサーの好調があったが、スマートフォンの販売台数が減少したことや、液晶テレビの普及価格帯の販売台数減少により、今回の結果となった。
ソニーは2月に発表した中期経営計画の中で、CMOSイメージセンサーの製造などを含むデバイス分野を成長牽引領域に位置付けており、吉田憲一郎副社長兼CFOは、同日の第1四半期の決算の説明でも言及。「イメージセンサーの生産能力については、8月末から月産6万8000枚に増加する見込みだ。また、需要は引き続き好調に推移しており、現時点では引き続き2016年9月に月産8万7000枚まで増強するという計画に変更はない」と改めて生産能力を増強する計画を同氏は確認した。
ただ、今回のソニーの四半期決算については、音楽分野において持分法適用会社であったオーチャードメディアを100%子会社化を契機に再評価したことによる利益となる約181億円や、ロジスティクス事業の一部売却による123億円の売却益、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> の株式の売却益48億円なども含まれている。
同社の状況については、PS4の販売も堅調に推移しており、今回、販売台数を引上げた。同社の4月時点の年間見通しでは1600万台だったところ、同社は1650万台に年間の販売台数の見通しを引き上げた。
加えて、同社は今後の業績見通しについて「変更はない」と、業績予測の修正は行わなかった。(ZUU online 編集部)
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