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ITやオフィスなどのサポート作業や、医療行為に従事するスタッフにスマートグラスを着用させることで、遠隔地のオペレーターが映像を見ながら支援できる「Remote Action」が発表された。ビジネス向けのスマホ・タブレットアプリなどを開発するオプティム <3694> とウェアラブルデバイス開発のテレパシージャパンが共同で開発したもので、8月5日に記者会見を開いて公表した。


経験の浅い作業者に遠隔地から指示し生産性を向上

「Remote Action」は、オプティムの遠隔作業支援サービス「Optimal Second Sight」とテレパシージャパンが開発したスマートグラス「Telepathy Jumper」を組み合わせた構成。映像の共有だけでなく音声通話も可能。オペレーター側からは、カメラの移動指示、赤ペン機能、指さし機能などがあり、これらの指示を簡単に出すことができる。

オプティムの「Optimal Second Sight」は、スマホなどのデバイス搭載のカメラを使って遠隔地からサポートできるサービス。専門的な知識のあるスタッフが現場作業に行けなくても、映像をリアルタイムで見ながら詳しい指示が出せる。

スマートグラス「Telepathy Jumper」は、目の前に設置されるディスプレイユニットと、リモコンとバッテリーを含むパワーユニットで構成。メガネ型ではないためメガネ着用者でも着けられる。昼間の屋外作業でも使いやすいようディスプレイの輝度、解像度は高めだ。重さは35gから140g(バッテリーなどによる)、カメラは5メガピクセル、画面解像度は960×540ピクセル。リモコンはBluetooth対応、バッテリーにはマイクロUSBで給電する。

テレパシージャパンの鈴木健一社長は会見で、「Telepathy Jumperは体験を分かち合い、コミュニケーションを変えるウェアラブルデバイス。従来難しかった、離れた場所同士での濃い密度のコミュニケーションを可能にする」と説明。オプティムの菅谷俊二社長は「産業人口の減少が進む中で、経験の浅い作業者に対して、必要な指示を遠隔地から出せるようにすることで、生産性を向上させる取り組みはますます重要となる。他社のサービスは、『遠隔作業支援にも使える』というものだが、『Remote Action』は遠隔作業支援に特化している。現場からはハンズフリーのニーズがとても高い」と力を込めた。 年内の導入100社を目指すという。

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オプティム菅谷社長(左)とテレパシージャパン鈴木社長

会見では、利用シーンを例示する映像も紹介された。そこでは、珍しいクラシックカーのメンテナンスや、オフィスでサーバーサポートに従事するスタッフに、遠隔地から詳しい専門家が指示を出す様子が放映された。菅谷社長は、「たとえばオフィスでプリンターとネットワークのサポートが必要なとき、作業スタッフが複数来て作業するよりも、現場で作業するスタッフは1人で、遠隔地からプリンターやネットワークのそれぞれの詳しい専門家が指示したほうがいい」などと付け加えた。

導入にかかる価格は初期費用200,000円、基本利用料は月額60,000円。スマートグラス1台、オペレーター1台で使用するソフトウェア、クラウドサーバー利用料などが含まれる。 スマートグラスやオペレーター台数を追加するごとにそれぞれ月額32,000円、30,000円かかる(台数に応じて割引あり)。 最低利用期間は2年。遠隔地からサポートするオペレーター用のパソコンだけは導入する企業が用意する必要がある。

(ZUU online 編集部)

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