AI・ロボット

(写真=ZUU online編集部)

9月に東京で開催されたウェアラブル技術に関する講演やディスカッション、最新技術のデモンストレーションが行われる「Wearable Tech Expo in Tokyo 2015」。イベント2日目には、SNSファウンダー・堀江貴文氏(元ライブドア社長)と脳科学者の中野信子氏、さらにはソフトバンクの人型ロボット・ペッパーを開発者の林要氏らで行うパネルディスカッションが実施された。

同パネル討論では、ITジャーナリストの湯川鶴章氏もモデレーターとして加わり、AI(人工知能)の現在や、その将来のさらなる可能性について、それぞれの専門的な立場から見解を披露した。同パネルをもとに、AIとロボットの最新動向を紹介する( 第2回 第3回 はこちら)。

パネル討論は、発売するたびに、発売直後に完売するソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」の開発責任者をつとめ、その直後にその位置を退いた林氏に、湯川氏が辞めた理由を尋ねるところからスタートしたもので、以下がパネル討論の内容だ。

「ペッパー」開発責任者がソフトバンクを去った理由とは?

湯川鶴章: 最初に伺いたいのですが、林さんはどうしてソフトバンクをやめられたのですか?

林要: はい。辞める理由は1個ではなく複数の要因がありますが、一番大きかったのは、残された人生を考えたときに、チャレンジをもうひとつしたいということです。ペッパーを「ゼロからイチ」に押し上げたところで、これ以上残ってしまうとやめるタイミングがなくなっちゃうな、と。ここでケリをつけて次にいこうと決めた次第です。

湯川鶴章: 優等生的な答えでしたね(笑)例えば、社長が「目新しいプロジェクトをやりたい」と言うと、やらされて失敗すると責任をとらされるかもしれないと開発は及び腰になる。そこで、社長は外部から人材に全面的に任せて好きなようにさせる。それで他の人たちは失敗を待ってるんです。
しかし、プロジェクトを任された外部から来た人が成功すると「おいおいオレもかませろよ」というのが一般的な話ですよね。それはどこの会社でもある話だと思います。そう述べておきます(笑)