帝国データバンクは15日、中国の成長鈍化が日本の企業に与える影響についての調査結果を発表した。9月14〜30日に全国2万3257社を対象に調査し、1万752社から回答を得た。
それによると、中国の成長鈍化により、企業の25.4%が自社の業績に悪影響を受けると見込んでいる。特に、中国への進出が進む「製造」「卸売」のほか、物流を担う「運輸・倉庫」でも3割台となっている。
具体的な影響としては、企業全体の2割が売り上げの減少を挙げ、1割で利益の減少に直面すると認識している。悪影響を受けると考える企業でみると、「売り上げが減少」が75.8%、「利益が減少」が42.9%。「中期的な経営計画の見直し」を考える企業も12.8%に上る。
中国と経済活動を行うときのリスクは、「品質管理が困難」が51.0%でトップ。以下、「安全管理意識の低さ」「反日教育」「対日抗議行動」「不透明な政策運営」が続く。すでに中国経済との関わりがある企業では、「賃金水準の上昇」を大きなリスクと捉えている。
帝国データバンクでは、リスク要因を分析し、7つのリスクに直面する可能性があると指摘している。対日感情・安全保障、恣意的な法律運用、コスト上昇、契約・商習慣、株式・不動産バブル、品質・安全管理、雇用リスクの7つで、中国経済の先行きに対する不透明感が増す中、このリスクをクリアすることが重要としている。 (ZUU online 編集部)
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