株式投資,投資術
(写真=Thinkstock/Getty Images)

前回は株価が下落したときの対処法をお届けした。 第5回目の連載では株価が急落したときに優良株を買うという「配当利回りアップ投資法」を紹介していく。この記事で書いてある注意点を守って、コツコツと投資を続けていけば、目先の利益に目がくらむウサギではなく、確実に歩を進めていく亀の方が十分利益を得られるということがわかるだろう。

目次

  1. 元祖女性株式評論家・木村佳子の「賢い投資法」
  2. 高配当政策を実施する企業の増加でチャンスをつかむ
  3. 「買っていい株価」と「買ってはいけない株価」
  4. 暴落・急落時に買うときの3つの注意点

元祖女性株式評論家・木村佳子の「賢い投資法」

株式投資にはいろいろな投資方法があります。パソコンなどの端末を使って1日に何度も売買し差益を取るデイトレードもあれば、ある程度の期間を保有し、値上がりを待ちながら、配当や優待を得ていく方法もあります。

私も実験的にさまざまな取引を試しみましたが、デイトレはプロセスでどんなに大勝ちしても1回の負けですべて帳消しになることがあります。特に信用取引でレバレッジを効かせている場合には、ひどい結果になりますから、上昇相場が何年も続いている場合の高レバレッジ取引には注意したいものです。

これはFX取引にも言えることで、ブラック・スワン型の「突発的事象」や「大転換」によって積み上げてきた利益が全部吹き飛ぶことがあるので、レバレッジ取引ではリスク管理能力を磨く必要があります。

その点、現物での優良株への投資で、保有期間中は配当や優待を得ていく取引は「ウサギと亀」の比較でいうところの亀の歩みに似て、時間がかかりそうに思えます。 けれども配当や優待を途切れなく出すことのできるのは、もともと実力がある会社です。そういう会社は下げても株価の戻りが比較的早いので「突発的事象」「大転換」があっても報われやすいといえます。

さて、今回は優良株を投資対象にした「配当利回りアップ投資」をご提案します。

高配当政策を実施する企業の増加でチャンスをつかむ

昨今の外国人投資家や個人投資家の増加に伴い、株主還元を重視する企業が増加しています。ベリテ <9904> は2019年3月期は18.5円から32円に大幅に増配を予定しています。株価417円で配当利回りは7.67%と高配当の銘柄になり注目しています。

投資資金を2倍にする、いわゆる「72の法則(金利%×年数=72)」は3%以上の利回りのときに便利で、投資した資金が年複利計算で何年で倍になるか簡単に計算できます。先の法則に7.67%を代入すると9.38となり、四捨五入すると約9年で元金が倍になることが分かります。

このほか、知名度が高く100株で買える銘柄として日本たばこ産業 <2914> は株価2838円で予定配当150円(配当利回り5.28%)、キャノン <7751> は株価3189円で予定配当165円(配当利回り5.17%)で、なかなか魅力的な配当利回りとなっています。

もちろん、貯蓄と違い、株価は企業の将来の業績に左右されて変動します。配当原資となる年々の純利益が減少すると減配になりますし、無配に転落という事態もありえます。

しかし、企業では経営に携わる取締役会人選は株主決議対象です。いつまでも無配でいられる経営がなされることは通常は考えにくく、最近ではガバナンスや代理投資家の責任(スチュワードシップコード)の批准などで投資家に報いない経営は排除される傾向が強まっています。

だから、減配は増配、無配は復配へと経営努力がなされ、その過程で株価も上昇ということが起こりやすいと考えるべきでしょう。

狙うべき買い対象は、ビジネス基盤がしっかりした「配当力のある会社」ということになります。

「買っていい株価」と「買ってはいけない株価」