株式投資,資産運用
(写真=Thinkstock/Getty Images)

相場格言に「休むも相場」というものがある。出典は酒田5法で知られる本間宗久の教えで「売るべし、買うべし、休むべし」から来ている。

その意味については、いろいろな解釈がなされているが、「売るべし=上がったら売る、買うべし=下がったら買う、休むべし=大儲けや大損をしているとき、分からないときは休む」と捉えるのが納得のできるところではないだろうか。

さて、連載が最後になる第7回目はこの「休むべし」について検討していこう。

目次

  1. 大儲けや大損しているときほど休んでみる
  2. ありえない行動で傷口をひろげる
  3. 新たな相場の流れが始まるのを待つ

大儲けや大損しているときほど休んでみる

株で得をしたときは誰しも気が大きくなります。通常では考えられないような消費をしたり、贅沢に走ったりもします。自分の投じた金額から大きなリターンが得られたことによる自己肯定感から嬉しさ極まって、羽目をはずすことにリスクを感じなくなる……。つまりは、慢心してしまうのですね。

だから、大儲けしたときに利益確定もせず、さらに買い増ししたり、身の丈にあわない借金をして不動産を購入したりします。

逆に大損すると、いてもたってもいられません。一刻も早く損を取り戻したくて大穴狙いで一攫千金という極端な行動に走りがちです。

両ケースともに共通するのは常軌を逸した判断と行動を取る点です。「普通ならしないことをしてしまう」のが大儲けや大損をした人の特徴なのです。

そこで本間宗久氏は「大儲けや大損をしたときは判断を誤りやすい。頭を冷やすために、しばらく投資は休んだほうがいい」とアドバイスしているわけですね。

ありえない行動で傷口をひろげる

A子さんは親の遺産でもらった株で株式投資を始め、一時期は非常に上手くいっていました。ところが2013〜2014年にかけての株価急落から歯車が狂い始め、日経平均株価はその後も上昇したのに、自分は損をしている状態に陥ってしまいました。

焦ったA子さんは投資顧問に頼ったり、人気株に追従したりして損を取り戻そうとしましたが、動けば動くほど損がかさみ、ついに一番順調だったときの株資産の6分の1にまで時価総額を減らしてしまいました。今では信用取引に手を出して、こちらでも大きな損失を出してしまっています。

Bさんも退職金の一部で始めた株式投資で一時期順調でしたが、今は始める前より資産を減らしています。痛かったのは「これだけは絶対に手をつけるまい」と思っていた大口預金を解約して注ぎ込み損していることです。「株をやれば順調にお金が増えていくと資料等を見て、判断したのですが、今から思えば見通しが甘かった。老後不安が募ります」と落ち込んでいます。

誰しも損している状態は耐え難いものですが、早道はありません。次の波が来たときに株式投資で大きな成果を得られるよう、ネガティブな状態からいったん、リフレッシュする必要があります。

経済や株価の流れを冷静に見れるような状態に自分の意識をリセットしなければ、次の流れには乗れません。

新たな相場の流れが始まるのを待つ