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投資の応用
Written by 木村佳子(きむら よしこ) 19記事

木村佳子の賢い投資法

投資で成功するには「休む」選択も必要

株式投資,資産運用
(写真=Thinkstock/Getty Images)

相場格言に「休むも相場」というものがあります。出典は酒田5法で知られる本間宗久の教えで「売るべし、買うべし、休むべし」から来ています。その意味については、いろいろな解釈がなされていますが、「売るべし=上がったら売る、買うべし=下がったら買う、休むべし=大儲けや大損をしている時、分からない時は休む」と捉えるのが納得のできるところではないでしょうか。

さて、今回はこの「休むべし」について検討しましょう。

大儲けや大損している時ほど休んでみる

株で得をした時は誰しも気が大きくなります。通常では考えられないような消費をしたり、贅沢に走ったりもします。自分の投じた金額から大きなリターンが得られたことによる自己肯定感から嬉しさ極まって、羽目をはずすことにリスクを感じなくなる……。つまりは、慢心してしまうのですね。

だから、大儲けした時に利益確定もせず、さらに買い増ししたり、身の丈にあわない借金をして不動産を購入したりします。

逆に大損すると、いてもたってもいられません。一刻も早く損を取り戻したくて大穴狙いで一攫千金という極端な行動に走りがちです。

両ケースともに共通するのは常軌を逸した判断と行動を取る点です。「普通ならしないことをしてしまう」のが大儲けや大損をした人の特徴なのです。

そこで本間宗久氏は「大儲けや大損をした時は判断を誤りやすい。頭を冷やすために、しばらく投資は休んだほうがいい」とアドバイスしているわけですね。

ありえない行動で傷口をひろげる

A子さんは親の遺産でもらった株で株式投資を始め、一時期は非常に上手くいっていました。ところが2013〜2014年にかけての株価急落から歯車が狂い始め、日経平均株価はその後も上昇したのに、自分は損をしている状態に陥ってしまいました。

焦ったA子さんは投資顧問に頼ったり、人気株に追従したりして損を取り戻そうとしましたが、動けば動くほど損がかさみ、ついに一番順調だったときの株資産の6分の1にまで時価総額を減らしてしまいました。今では信用取引に手を出して、こちらでも大きな損失を出してしまっています。

Bさんも退職金の一部で始めた株式投資で一時期順調でしたが、今は始める前より資産を減らしています。痛かったのは「これだけは絶対に手をつけるまい」と思っていた大口預金を解約して注ぎ込み損していることです。「株をやれば順調にお金が増えていくと資料等を見て、判断したのですが、今から思えば見通しが甘かった。老後不安が募ります」と落ち込んでいます。

誰しも損している状態は耐え難いものです。が、早道はありません。次の波が来たときに株式投資で大きな成果を得られるよう、ネガティブな状態からいったん、リフレッシュする必要があります。

経済や株価の流れを冷静に見れるような状態に自分の意識をリセットしなければ、次の流れには乗れません。

新たな相場の流れが始まるのを待つ

株価は経済の先行指標です。企業業績が今よりも良くなるのなら、株価は上がり、配当も増えます。逆の場合はまず株価が下がり、配当も後追いで減少します。

株価が年初から値下がりしているのは、「この先の経済は危なっかしい」と判断している投資家がいることを示しています。世界の需要に大きく影響した中国の設備投資は一服し、2008年11月に選出されたアメリカ大統領オバマ氏の下で「原油が高いからシェールガス。原発の止った日本にもシェールガス」というロジックで推進されたスキームも原油が当時の4分の1まで下がって、推進の支柱を失っています。

新たな経済の流れは2016年11月に選出される次のアメリカ大統領の経済政策から始まると考え、「分からない間は休む」という方針でもいいのではないでしょうか。

投資の勝者とは「新たな相場の流れが始まったときに迷わず投資できる人」です。元手を無くさないようにしっかりとマネジメントして大きな流れ、中期的な流れ、短期的な流れの中で無理のない投資を心がけたいものです。

「平常心で判断できない時と分からない時は休む」をしっかり胸に刻んでおきたいですね。

なお、こんな時期でも何か日々商いたい場合はトレンドよりファンダメンタル重視、PERよりPBR重視の短期売買が有効でしょう。次回はPBRをテーマにお届けします。

木村佳子(きむら・よしこ)
生活経済情報研究所 ㈱ビューズ代表、日本取引所JPX/女性講座グランドマスター。個人の生活経済、金融リテラシー、ストラテジーをテーマに民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催するセミナー等での基調講演を務めるかたわら、NPO法人日本IRプランナーズ協会理事、日本チャート分析家協会、一般社団法人くらしとしごと生活者フォーラム代表理事などの要職も務める。一級FP技能士(国家資格)。日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP。公的面では各省庁の審議会委員、専門委員などを務める。

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