6月末~7月上旬にかけてボーナスを受け取る人も多いかもしれません。一方で、ボーナスが出るたびに貯蓄状況をチェックしては「もうちょっと貯蓄しないといけない」と感じている人もいるのではないでしょうか。

今回は、うまく貯蓄を増やすにはどうすればよいか考えてみましょう。

貯蓄を増やすポイントは「先取り」と「目的の明確化」

コイン,貯蓄
(画像=PIXTA)

貯蓄を増やすには「先取貯蓄」「目的の明確化」といった2つのポイントがあります。

先取り貯蓄

「生活費のあまった分を貯蓄する」という考えだと貯蓄を増やすことは難しいと言われています。そのため、給与から先に貯蓄する分を引き、残りで生活をする「先取り貯蓄」のスタイルを確立し、強制的に貯蓄をする仕組みをつくるとよいでしょう。

目的の明確化

いくら先取り貯蓄をしても目的がはっきりしていないと、生活費が足りなくなったときに手を付けてしまう可能性が高くなります。「来年ヨーロッパ旅行へ行くために50万円貯める」「半年後に高級ブランドのアイテムを買いたいから30万円貯める」など、「いつまでに何の目的でいくら貯めるのか」をできるだけ具体的に決めておくとよいでしょう。目的が明確になることで貯蓄へのモチベーションアップにつながります。

自分に合った方法で先取り貯蓄をしよう

先取り貯蓄は「給与が出たら決まった額を先に貯蓄する」というシンプルなルールです。しかし、給与の振込口座から貯蓄分を自分で引き出して貯蓄用の口座に入金するのは思った以上に手間がかかります。うっかり忘れたり生活費が足りなくなると、つい貯蓄用の口座から引き出してしまったりすることもあるでしょう。

そこで利用したいのが強制的に給与の振込口座から貯蓄分を別の口座に移し簡単に引き出せないようにする仕組みです。勤務先の福利厚生制度や銀行の預金サービスには、そうした仕組みが用意されている場合があります。これらを含めた先取り貯蓄の具体的な方法について見ていきましょう。

1.勤務先の制度を活用する

福利厚生の一環として社内預金や財形貯蓄の制度を設けている企業があります。勤務先にこうした制度があれば利用すると良いでしょう。社内預金は勤務先が給与の一部を天引きし社内で貯蓄をする制度です。一方、財形貯蓄は、給与から天引きした分を提携している金融機関に送金し貯蓄する制度です。

社内預金と財形貯蓄の違いは預け先の違いですが、これは金利の差につながります。社内預金は、法令等によって定められており最低年0.5%の金利を付けることが必要です。財形貯蓄は金融機関へ預けることになるので大手都市銀行の最低金利年0.002~0.003%が金利の目安となります。社内預金は金利が比較的高く出し入れも自由にできるお得な制度といえるでしょう。

ただし、財形貯蓄の中には税制優遇制度が適用されるものがあるため、検討する際には、事前に十分調査を行う必要があるでしょう。

2.銀行預金を利用する

勤務先に上述したような制度がない場合は、銀行預金を利用しましょう。先取り貯蓄に適した預金の例としては以下のようなものがあります。

・積立定期預金

目標額を決めて毎月決まった日に決まった額を積み立てる定期預金です。毎月積み立てることができる最低額が銀行によって決められています。「自動積立定期預金」ならば、給与を振り込んでいる口座から自動的に定期預金を積み立てることが可能です。

・貯蓄預金

貯蓄預金は随時預け入れができ、目標額の設定もないので積立定期預金ほど強制力はありません。

普通預金と同様に自由にお金の出し入れができますが、公共料金の引き落としや給与の受け取りには利用できません。

3.自動貯蓄アプリを使う

スマートフォンの自動貯蓄アプリを使うと自分で決めたルールに従って、お金を自動的に貯蓄できます。「カードによるお買物額の●%を積み立てる」といった設定ができたり、貯蓄したお金の使い道を提案してくれるなど、ゲーム感覚で貯蓄を楽しめるのが特徴です。ただし自分が口座を持っている銀行とアプリが提携している必要があります。

貯蓄の習慣がついたら投資にもチャレンジ

目的を持って毎月決まった額を先取り貯蓄することで貯蓄がスムーズに進むようになるでしょう。

貯蓄をする目的は半年後や1年後など近い未来にやってくるイベントだけとは限りません。子どもの教育費やマイホームの購入、将来への蓄えなど少し先の未来に備えることが目的となる場合もあります。先取り貯蓄したお金がある程度まとまった金額になった場合は、資産運用を考えてみてはいかがでしょうか。

株式や債券、投資信託といった投資は普通預金などと違い元本が保証されないなどリスクがあります。しかし、「長期的に投資を行う」「投資先を分散させる」などのポイントを押さえれば、リスクを下げることができるため必要以上に恐れる必要はありません。

自動的に先取り貯蓄ができるような仕組みを構築した上で、一歩ずつ、資産運用の幅を広げていくことができれば、余裕のある将来も見えてくるのではないでしょうか。

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