11日の東京株式市場は、ドル円相場が107円台後半を付けたことで、日経平均株価が300円近く下げた。その後、菅官房長官の円高けん制発言により、円高に歯止めがかかったことで、日経平均株価は、前週末比70円39銭安の1万5751円13銭で取引を終えた。

12日の東京株式市場は、前日の流れを引き継ぎ、ドル円相場がやや円安傾向に進んだことで、外需関連銘柄を中心に幅広い銘柄に買いが入った。日経平均株価は、前日比177円66銭高の1万5928円79銭で大引けとなった。個別銘柄では、野村HD <8604> が、欧州部門で大幅な人員削減が伝えられたことで大幅高となった。

13日の東京株式市場は、原油先物価格が40ドル台まで回復したことでリスクオフムードが弱まったこと、ドル円相場の円安進行、中国株の上昇などが重なり、日経平均株価は前日比452円43銭高の1万6381円22銭で取引を終えた。

14日の東京株式市場は、前日の欧米株が上昇していたことに加え、ドル円相場で円安傾向が続いていることから輸出関連銘柄を中心に幅広い銘柄に買いが入った。日経平均株価は、前日比529円83銭高の1万6911円05銭で大引けとなった。

15日の東京株式市場は、前日までに急上昇に加え、週末要因やG20財務相・中央銀行総裁会議などを控えているということもあり、ややリスク回避的な動きから、日経平均株価は、前日比63円02銭安の1万6848円03銭で週の取引を終えた。

今週の株式展望

今週注目される経済指標は、19日の米3月住宅着工件数、20日の3月貿易統計、3月訪日外客数、米3月中古住宅販売件数、21日のECB理事会およびドラギ総裁会見、米3月CB景気先行総合指数などである。なお、大手金融や情報通信などを中心に多くの米国企業で決算が予定されている。

今週の株式市場は、強気で考えるべきではないだろう。先週みられた、要人発言によるドル円相場の変動からも分かるように、日銀介入や、日銀金融政策決定会合での追加緩和に対する期待感で円安が進んでいるにすぎない。

ただ、投資部門別株式売買状況で、大きく売り越しが続いていた外国人が4月に入り買い越しになったことは、ポジティブな材料と受け取って良いはずだ。

また、テクニカル面は、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が-1σを挟んで上下に伸びており、週足14週のRSIにおいては、45%程度と、割安感はほぼなくなったと言える。また、日足ベースでは、ボリンジャーバンドは、ローソク足が移動平均線と1σの間となっており、RSIも45%程度と、こちらも割安感はない状態だ。

以上を考慮すれば、急激な上昇の反動から、売られやすい展開を想定するのが妥当だろう。ただ、原油先物価格の上昇から過度なリスクオフの流れが後退したこともあり、17日にカタールのドーハで行われる産油国の閣僚会合で増産凍結が合意される可能性が高い。好感する形で週明けは上昇して始まる可能性が高い。よって、日経平均株価は、週の始めに1万7000円台を付け、その後伸び悩むと考える。(ZUU online 編集部)

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