米リサーチ・コンサルティング会社、レピュテ―ション・インスティテュート(Reputation Institute)が、5回目となる「企業の信頼性ランキング(Global RepTrak® 100)」を発表した。

1位はスイスが世界に誇る高級時計メーカー、ロレックス。2位のウォルト・ディズニー、3位のGoogleなどトップ20の半数近くを米企業が占めるなか、日本の健闘ぶりも目立った。Canon(8位)、Sony (9位)、任天堂(19位)の3社がトップ20入りを果たしたほか、Panasonic(26位)、トヨタ(31位)、ヤマハ発動機(33位)、ホンダ(54位)、富士フイルム(73位)、富士通(94位)、日立(96位)が100位以内に選ばれている。

ランキングは6万1000人の消費者の回答に基づいて、欧米やアジア15カ国で最も評価の高い100社を選出したものだ。7つの項目(「商品、サービス」「革命」「職場」「ガバナンス」「社会貢献」「リーダーシップ」「パフォーマンス」)から、各企業の信頼性が測定されている。

技術関連企業が強みの日本 10社がランクイン

ランクインした日本企業を見てみると、ゲームから自動車、ITまで、分野は異なるもののすべて技術関連企業だ。

日本のトップとなったCanonは、優秀な製品開発能力に加え環境への配慮も怠らない企業方針が、長年にわたり様々な分野から高評価を得ている。今年は使用済みのカートリッジを回収するリサイクリング・プログラムが評価され、世界経済フォーラムによる「The Circulars 2016(循環経済の発展に貢献度の高い企業や個人を対象とした賞)」で、日本企業としては初の最優秀賞を受賞した。年々順位が落ちてきている点が気がかりだが(2013年5位、2014年7位)、今後も「革命的な商品、革命的な貢献」の精神で、上位へのランクインが期待される。

総合ランキングでは0.2ポイント差でCanonに負けたSonyは、15カ国中10カ国で10位入りを果たした数少ない企業だ。また4つの地域(北米、南米、アジア、EMEA)別ランキングでも、ロレックスやウォルト・ディズニーという強豪に混じって3つの地域で10位以内に選ばれている。

フォルクスワーゲン(VW)の一大スキャンダルで激動が走った自動車産業で、トヨタやホンダがトップ20入りした事実は評価に値する。VW意外の企業評価に目立った変化は見られないが、自動車産業自体の総合スコアは昨年から2ポイント減の70.5となった。

排気ガス不正スキャンダルの影響で大転落のVW

VWへの評価は昨年の一大スキャンダルを反映する結果となり、2015年の14位から一気に123位に転落。平均スコアは75から61.3へと13.7ポイントも落ち込んだ。中でも「ガバナンス(17ポイント減)」と「市民権(15ポイント減)」「リーダーシップ(11ポイント減)」が著しい急落を見せている。信頼性の著しい低下は、サポート面でもVWに多大なる影響を及ぼしている。

スキャンダル以前はBMW、ダイムラーに次いで絶大な支持を得ていた企業だけに、世間の信用を裏切った代償が大きくついたといったところだろう。

Microsoft が10位に返り咲き

総体的に見て、ランキングにそれほど変化は感じられない。Microsoftが10位以内の返り咲いたほか、旬の企業ではAmazon(21位)、IKEA(27位)、オラクル(74位)、スターバックス(93位)も顔を覗かせている。

■トップ20
20位 リーバイ・ ストラウス ・ジャパン(74.3)米
19位 任天堂(74.7)日本
18位 フェレロ(74.8)伊
17位 サムスン電子(75.0)韓
16位 ジョンソン・エンド・ジョンソン(75.2)米
15位 ミシュランガイド(75.7)仏
14位 ロールス・ロイス(75.8)英
13位 Nike(75.9)米
12位 アディダス・グループ(76.1)米
11位 Intel(76.4)米

10位 Apple(76.6)米
9位 Sony(76.7)日
8位 Canon(76.9)日
7位 Microsoft(77.0)米
6位 LEGOグループ(77.4)デンマーク
5位 ダイムラー/メルセデス・ベンツ(77.7)独
4位 BMW グループ(77.9)独
3位 Google(78.1)米
2位 ウォルト・ディズニー・カンパニー(78.2)米
1位 ロレックス(78.4)スイス
(ZUU online 編集部)

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