季節は早くも5月。塾は大半の児童・生徒が4月入会のため、「気がついたら塾に入りそびれてしまった」または「うちの子、どうやら学校の勉強についていけてない」と、まさに今、塾に通わせることを検討中という家庭も少なくないだろう。
塾の途中入会は途中だからこそ受けられるメリットがあることをご存じだろうか。
もちろんデメリットもあるのだが、途中入会のメリットは人により塾の相性を左右する重要ポイントにもなる。塾を途中スタートする際のメリット・デメリットを見比べてみよう。
そもそも塾はいつから通うのか
まずは塾に入会するタイミングだが、圧倒的に4月入会という塾が多い。4月は進級や入学に合わせたタイミングで、新学期から始めることで子ども自身もスケジュールの管理がしやすい。
そのため塾側も4月に最大の照準をあて、オールシーズンでもトップ規模の入会者募集をかけている。
4月以降になると、夏休みや2学期スタートのタイミングも多い。たとえば高校受験を控えた中学3年生だと、1学期で運動部の活動が終わり、これから勉強に本腰を入れるタイミングに。
中学受験をする小学生だと、1学期終了のタイミングは学校生活の環境にしっかりと慣れ、むしろ慣れ過ぎて普段の生活も乱れがちになるころ。中学生同様受験勉強に取りかかるタイミングとなる。
上述のような風潮の中で、塾の4月スタートを逃した場合、どのタイミングで入会するのかを悩まれるご家庭も多いだろう。それでは具体的な「塾の途中入会のメリット・デメリット」を見ていこう。
「5月以降の塾スタート」のメリット
まずはメリットから。メリットとして1番に挙げられるのが「塾に通っている子どもの感想をリアルタイムで聞くことができる」という点だ。
たとえばクラスの友人に口コミを聞いた場合、その子が実際に塾に通い体験しているため、塾の雰囲気や勉強の内容、先生の印象までも事前に知ることができる。塾選びの最大のポイントは、やはり「子ども自身に合っているか、否か」。塾生からリアルな声が聞けることは、塾選びの決め手になりそうだ。
次に挙げられるのが「学校生活と塾生活の環境の両立がしやすい」という点だ。
特に入学や新クラス・新担任などの環境の変化があった場合、4月の1カ月間は学校生活に慣れるのもひと苦労。そこで塾を5月以降スタートに設定すると、4月は学校生活を中心に、5月は塾生活を中心に生活を整えるなど新しい環境に慣れる期間を別々に設けることができる。親としては心も身体も疲れにくい環境を設定してあげることができる。
また子どもによっては「本人が自覚して塾に通うことができる」という点も挙げられる。
中学生ならば1学期に受けた試験の結果を受け、自分の成績の状況は自覚しているだろうし、小学生なら塾に通っている友人たちの変化を目の当たりにし、自分に置き換え考えることができるだろう。中学受験をするかどうか自分で考えたうえで、両親に相談し途中入会した、という子どもも少なくはない。
「5月以降の塾スタート」のデメリット
4月の入会ができない場合のデメリットは、金銭面に関することが多い。
たとえば「入会特典」。入会特典は「この期間に入会すると〇〇をプレゼント」といった物品のプレゼントといったものならまだあきらめがつくが、「入会金が無料!」といった家計に直接響く金銭的なものだった場合、親としてはツラいところだ。
また塾の授業を体験できる「無料体験学習」が開催されていない場合もある。無料体験学習は塾の雰囲気を子ども自身で感じ取ることができるもっとも最適な方法のため、有料であっても受けさせてあげたいところ。入会前に体験学習が受けられない場合は、友人のクチコミをよく聞いて入塾前の決め手にするしかない。
授業面でもデメリットもある。各塾にもよるが塾のカリキュラムの多くは4月スタート・3月終了の1年スパンで組まれていることが多い。子どもによっては取り掛かりがスムーズに進まないかもしれない恐れがある。
4月スタートを逃しても夏休みまでの入会で取り戻せる
このように途中入会のメリット・デメリットはあるが、それでも塾の途中入会をしようと思った場合。次に気になるのが「どのタイミングでの途中入会がベストなのか」という問題だ。親としては「ほかの生徒と同じ4月スタートをきれなかった我が子は、塾の勉強についてけるのだろうか」という点で悩むかもしれない。
結論からいえば、1学期〜夏休みのスタートであれば塾の勉強に十分ついていける。
各塾や学年によってカリキュラムはさまざまだが、ざっくり言えば1学期は通常学習、2学期・3学期は総仕上げと完全な受験対策に入る流れをくんでいる。
そのため1学期中の通常学習の間に入会すればいくらでも挽回することができる。また1学期なら勉強に遅れがあっても、3学期の入試時期よりは先生のフォローも手厚く、比較的取り戻しやすい。つまり5月や6月、遅くとも夏休みのスタートであっても塾の勉強体勢に追いつくことができるだろう。
各家庭できちんと話し合いを
良い面も悪い面もある、塾の途中入会。これらのポイントを参考に各ご家庭でしっかりと話し合い、入塾の判断材料に利用いただければと思う。なにより塾に通うことになるお子さん本人意思は最大限くんで、親子でよく話し合ったうえで通塾を決めて欲しい。(ZUU online 編集部)
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