25日の東京株式市場は、日銀金融政策決定会合やFOMCを控え、積極的な売買が行われる展開とはならなかった。任天堂 <7974> がストップ安、売り気配となったことで投資家心理も悪化し、日経平均株価は、前週末比6円96銭安の1万6620件29銭で取引を終えた。個別銘柄では、ソフトバンク <9984> が、ガンホー <3765> 株売却に伴う損失計上をきっかけに下落した。

26日の東京株式市場は、昨日同様、日米の金融政策決定会合を控えていることで、ポジションを調整する動きがあっただけでなく、ドル円相場で円高が進んだこともあり、外需関連銘柄を中心に幅広い銘柄が売られた。日経平均株価は、前日比237円25銭安の1万6383円04銭で大引けとなった。

27日の東京株式市場は、夜間にFOMCを控えていたものの、政府による大型景気対策について、「27兆円規模の経済対策」、「50年債の発行検討」などの報道から買われる展開となり、日経平均株価は、前日比281円78銭高の1万6664円82銭で取引を終えた。

28日の東京株式市場は、FOMCで追加利上げがなかったことに加え、日銀金融政策決定会合の結果を控え、持ち高を調整する動きが出た。日経平均株価は、前日比187円98銭安の1万6476円84銭で取引を終えた。個別銘柄では、決算発表で、富士フイルム <4901> 、三菱電機 <6503> が下落した。

29日の東京株式市場は、前場は日銀金融政策決定会合の結果待ちで、取引を手仕舞う動きが出たことで小幅ながらマイナスとなった。後場に追加金融緩和が発表されると、その規模が期待を下回ったことで、大幅に売られる場面もあった。日銀がマイナス金利の深堀りをしなかったことで、銀行を中心とした金融株が買われる流れとなり、日経平均株価は、前日比92円43銭高の1万6569円27銭で週の取引を終えた。

今週の株式展望

今週注目される経済指標は、1日の中国7月製造業PMI、米7月ISM製造業景況指数、2日の7月マネタリーベース、米6月個人所得・個人支出、3日の米7月ADP雇用統計、4日のBOE金融政策委員会、5日の6月毎月勤労統計調査、6月景気動向指数、米7月雇用統計、米6月貿易収支などである。また、企業決算では、1日にJT <2914> 、三菱UFJ <8306> 、2日に三菱商事 <8058> 、KDDI <9433> 、ホンダ <7267> 、3日に明治HD <2269> 、三井物産 <8031> 、4日にキリンHD <2503> 、トヨタ <7203> 、三井不動産 <8801> 、5日に大成建設 <1801> 、大林組 <1802> 、NTT <9432> などが予定されている。

今週の日本株だが、注目されたFOMCと日銀金融政策決定会合を通過したことで、関心は企業決算に移ると考えられる。そして、足元のドル円相場が円高傾向にあることは、日本株にマイナスだろう。

FOMC声明文では、年内利上げの可能性を残したものの、確実視できる内容ではなく、日銀金融政策決定会合では、ETFの買入額を年間3.3兆円から6兆円に拡大したため、株価の下支え要因とはなりえるものの、102円程度で推移しているドル円相場を考えれば、105円から110円程度を想定レートとしている外需関連企業が大半のため、業績悪化懸念が台頭するはずだ。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が移動平均線から1σの間であり、週足14週のRSIは、40%台前半と、ほぼ中立の状態となっている。

以上を考慮すると、個別企業決算に左右される展開であるものの、相場全体のトレンドとしては、円高進行からやや弱気が妥当だろう。(ZUU online 編集部)

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