目論見書チェックのポイント1・投資リスクの確認について
以下では、目論見書(交付目論見書)を見る際のポイントについてまとめていきます。目論見書を見る場合、最も重要となるポイントはリスクの確認です。
リスクは、目論見書の「第二部 第一 3 投資リスク」の欄に記載があります。投資信託は金融商品の一つとして、元本が保証されません。そのため、投資によって元本割れをして損失が生じることがあります。つまり、投資信託にはリスクがあります(もっとも投資信託のリスクは一般的な商品であれば株式投資などよりは低いものといえます)。そのリスクの内容が具体的に書かれているのが、この「投資リスク」の欄です。
投資リスクの内容としては、有価証券における価格変動リスク・為替リスク・信用リスク・カントリーリスクなどが記載されています。これらのリスクのそれぞれの具体的な意味内容については購入前にしっかりと確認をし、セールスマンに納得がいくまで説明を受けた上で購入することが重要です。投信法においてリスクの記載を義務付けている点については、非常に投資家の保護を強化した制度です。といいますのは、通常、品物を販売するにあたって売主に商品の「欠点」を説明する義務を法律が強制するということは、売り手にとっては非常に不利なこととなります。しかし、投信法は投資家が安心して投資をすることができるよう、購入前の目論見書におけるリスクの記載義務・説明義務を課しています。
この投信法の配慮を十分に活用し、リスクについては、特に納得がいくまで説明を受けてから商品を購入することがとても重要です。
目論見書チェックの場合のポイント2 手数料や信託報酬
次に目論見書で注意したいチェックポイントは、手数料や信託報酬に関する記載です。投資信託を行うにあたっては手数料がかかります。また、ファンドに資産を運用してもらうにあたっての信託報酬も必要となります。
この手数料や信託報酬が、長期的に投資をする場合には「ばかにならない」ものとなります。そのため、NISAの口座開設の際に、購入する投資信託の商品が決まっている場合には商品の手数料や信託報酬を確認することも経済的な利益を得るためには重要です。
また、その他解約手数料などもチェックしたいポイントです。
前述しましたが、NISA制度の施行に伴い、新しい投資信託の商品がどんどん発売されます。その中で、銀行のセールスマンなどから、新しい商品について、購入を進められることもあるかもしれません。
その際、いかにセールスマンが熱心に説明をしてくれたとしても、投資は常に自己責任で行わなくてはなりません(銀行などが投資の元本を保証するなどは法律違反になります)。NISAの開設に伴い、さまざまな商品を勧められても、まずは客観的な情報として目論見書をしっかりと把握して(特にリスクについて)ご自身の資産運用プランに合致した商品を選ぶことがとても重要になります。
投資信託以外やNISAが関わるもの以外にも、株式投資・不動産投資・FXなど金融商品は様々なものがあります。目論見書という名前ではなくとも、金融商品については、販売者に事前にリスクを説明する義務があり、購入者はそのリスクを理解した上で投資を行っているということが共通のルールです。投資の際には、商品の内容、特にリスクについては重々把握されることを心がけるようにされてください。
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