「国際食糧安全保障指針(Global Food Security Index)2016年版」で、日本が113位中22位と先進国にしては低めの順位となった。
今年で第5版となるGFSIは、英エコノミスト誌の調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが毎年発表しているもので、世界113カ国の食品の価格(生活水準と比較して妥当な価格か)、質、安全性、配給システム(入手の容易度)のなどを評価したものだ。
首位の米国を始め、欧州からはアイルランドが2位、アジア圏からシンガポールが3位にランクインした。日本はアジア圏では4位だが、世界水準ではほかの多くの先進国に差をつけられている。評価の詳細を見てみると、質、安全性は19位、価格と質がともに23位。対するシンガポールは質、安全性では24位と日本より下だが、配給が14位、価格が2位。近隣国の韓国は28位、中国は42位という結果だ。
過去5年間で89カ国に食品の安全性に改善が見られたが、最新版では栄養基準量の低下が目立つ国が増えている点が指摘されている。また食品の価格や配給システムは各国の経済状況に大きく影響されているが、経済が成長している一方で貧富の差が拡大している国も多数見られるため、本当の意味での豊かさに貢献しているわけではないようだ。
昨年と比較して最も評価があがったのはインドネシアとミャンマー(ともに2.7ポイント増)。逆に評価がさがったのはイエメン(4.2ポイント減)、コートジボワール(3.9ポイント減)である。
手ごろな価格で質のよい食品が容易に入手可能な25カ国
25位 チェコ(73.9)
24位 チリ(74.4)
22位 イタリア(75.9)
22位 日本(75.9)
21位 ベルギー(75.9)
20位 カタール(77.5)
19位 スペイン(77.7)
17位 イスラエル(78.9)
17位 フィンランド(78.9)
16位 オーストリア(79.3)
14位 ポルトガル(80.0)
14位 デンマーク(80.0)
13位 スイス(80.9)
12位 ノルウェー(81.0)
11位 ニュージーランド(81.1)
10位 スウェーデン(81.3)
8位 カナダ(81.9)
8位 ドイツ(81.9)
8位 英国(81.9)
6位 フランス(82.5)
4位 オランダ(82.6)
4位 オーストラリア(82.6)
3位 シンガポール(83.9)
2位 アイルランド(84.3)
1位 米国(86.6)
(ZUU online 編集部)
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