失業保険,妊娠
(写真=Thinkstock/GettyImages)

妊娠して離職する場合でも、状況によっては失業保険(失業給付)を受け取ることができる。どのようにすれば失業保険の受給対象になるのか、失業保険の受給期間を延長することができるのかについて解説する。

失業保険とは

失業保険とは、雇用保険の被保険者であった人が一定の条件を満たす場合に受け取れる手当である。基本的には、離職日から逆算して2年以内に雇用保険の被保険者であった期間が12カ月以上ある場合に受け取ることができる。

ただし、会社の倒産や突然の解雇、心身の問題や結婚・引っ越しなどのやむを得ないと判断される理由で離職する場合は、離職日から逆算して1年以内に雇用保険の被保険者であった期間が6カ月以上あれば受け取ることができる。

失業保険の給付総額は、離職に至った理由や雇用保険の被保険者であった期間の長さ、離職時の年齢、離職前にどの程度の給与を受け取っていたかで決定される。他の条件は同じでも、離職の理由がやむを得ないと判断される場合は給付期間が長くなり、その分、受け取ることができる総額が増えることになる。

妊娠した場合の失業保険との関係

失業保険は、基本的にすぐに就業可能な状態で求職活動できる人が受け取ることができるものであるので、妊娠して離職する場合は受け取ることができない。だが、妊娠のために30日間以上就職できないことを申請すると、失業保険の受け取りを最大3年間延長することができる。

例えば、妊娠して離職し、2年間は出産と育児に専念した場合、就職活動を再開する2年後から所定給付日数分の失業保険を受け取ることができるのだ。所定給付日数が終了する前に再就職した場合に、その時点で失業保険の受給が打ち切られるのは、延期しない場合と同じだ。

失業保険の延長措置とは

前述のとおり、離職後に妊娠や出産、病気、けがなどで一時的に仕事ができない状況にあり、失業保険を受け取ることができない場合は、受け取る期間を先延ばしにすることができる。

病気やけがのときの延長措置

傷病で15日以上就業できない状況にあるときは、ハローワークに申請することで「傷病手当」を受け取ることができ、30日以上続いた場合は失業保険の受給期間を最大4年間延長することが可能だ。病気やけがから回復して求職活動を再開したら、傷病手当の受給から失業保険の受給に切り替える。

妊娠・出産・育児のときの延長措置

妊娠・出産・育児のために離職して30日以上就業できない場合も、失業保険の受給期間を最大3年間延長することが可能だ。出産・育児がひと段落して再び就職できる状況になったら、失業保険の受給手続きを実施しよう。

受給期間延長の申請期間と手続きの流れ

失業保険の受給期間を延長するためには、いつ、どのように手続きすればいいのだろうか。

傷病や妊娠・出産・育児などで延長する場合

就業できない状況になって31日目から1カ月以内に、管轄のハローワークに届け出ることで延長措置を受けることができる。

必要となる書類は、「受給期間延長申請書」と離職票‐1、離職票‐2、本人の印鑑、各種証明書である。各種証明書として何が必要になるかは状況によって異なるので、ハローワークに出かける前に電話で確認しておこう。

本人がハローワークに行くことができなくても、代理人や郵送による申請も可能である。忘れずに期間内に手続きしよう。

退職で延長する場合

60歳以上になり定年退職を迎えたが、一度仕事を離れてリフレッシュしてからまた再就職しようと考える人もいるだろう。そのような場合も、失業保険の受給期間を最大1年間延長することができる。

離職の翌日から2カ月以内にハローワークに行き、受給期間延長申請書と離職票‐1と離職票‐2、本人の印鑑、本人確認書類を提出して受給期間延長の手続きを行おう。

期限内に手続きをすることが肝要

妊娠や退職後のリフレッシュなど、一定期間就業から離れるケースは少なからず存在する。期限内に失業保険の受給期間延長手続きを行い、最適なタイミングで失業保険を受給できるようにしておこう。