週間為替展望
(写真=PIXTA)

13日の東京為替市場は、金融市場でのリスクオンが継続し、小幅ながら円安が進行した。ドル円は先週末比8銭の円安の113.93円で引けた。先週末10日の米国市場で、トランプ大統領が米中関係について、すぐに公平な競争ができる土俵をつくると語った。

市場はドル高の牽制ととらえ、113円台だったドル円は一時112.85円まで売られた。もっとも、トランプ大統領は円に対する直接の批判はせず、安倍首相も、為替は日米の財務相の間で継続的な議論をしていくと述べたので、東京市場のオープニングではドル円113.90円まで往って来いとなっていた。東京市場では、再び円安トレンドとなり一時114.17円まで円安が進行した。

14日の東京為替市場は、東芝の決算発表延期、フリン米大統領補佐官の辞任を嫌気して円高が進み、ドル円は前日比37銭円高の113.56円で引けた。

朝方は113円台後半で推移していたが、昼に経営不安の東芝が決算発表の延期を突然発表、トランプ大統領の主要閣僚であるフリン米大統領補佐官の辞任が伝えられたこともあって、日経平均は先物主導で200円を超える下げとなり、ヘッジ通貨としての円が一時113.26円まで買われた。

15日の東京為替市場は、前日のNY市場でイエレン発言をうけて円安が進行していたため、ドル円は前日比92銭円安の114.48円で引けた。FRBイエレン議長の議会証言にて米景気の堅調さを確認したこと、早期利上げに対してタカ派的な発言をしたことで、3月利上げの観測の浮上から米長期金利が上昇した。

1月の米CPI、米小売売上高などの経済指標も市場予想を上回ったこともサポートし、円は一時114円95銭と1月30日以来の円安水準を付けた。東京為替市場も、ドルがギャップアップして114.29円で始まり、一時は114.59円まで円安が進んだ。1月30日以来の円安。

16日の東京為替市場は、麻生発言で円安が一服、ドル円は前日比53銭円高の113.95円で引けた。昨日の円安の流れから東京市場は114円台前半で始まったものの、115円を目前にドルの上値は重かった。麻生財務相が、120円が円安のピークとして意識されるような発言をしたことを契機に、円安は一服しドル円は一時113.75円まで強含んだ。

17日の東京為替市場は、東芝の経営問題などから円高トレンドが続き、ドル円は前日比52円円高の113.43円で終えた。前日の米国株式市場が6日続伸しながらも、トランプ大統領の大型減税などの景気浮上策の具体案をみたいとことで伸び悩む局面がでてきた。

ドル円もいったん利益確定の動きが強くなり、113円台前半の推移となった。東京市場でも、113.33円と昨日引け比円高で始まったが、一日のレンジは32銭と狭いレンジで模様眺めの展開となった。

「2/20~2/24」の為替展望

17日のNY為替市場では、ドル円は112円台に下落、一時112.60円まで円高が進行した。7連騰の株式市場に高値警戒感が出てきており、トランプ大統領の景気浮上策を具体的に確認したいこと、米国では20日の月曜日がプレジデントデーの祝日で3連休となることもあり、ポジション調整の動きが広まった。

17日のドル下落により、ドル円は21日移動平均線を再び下回ったため、トレンドが崩れる可能性もある。ただ、ドルが全面的に売られたわけではなく、ドル指数は反発しており、円が買われた動きだった。米3月利上げ観測が高まる中、ドル高トレンドが完全に崩れるとは考えにくい。米株も、高値警戒感は出ているがどうにか7連騰で終えており、今週一気にリスクオフになる展開は考えにくい。

15日のイエレン発言で米国債相場は続落。10年債利回りは2.52%と1月30日以来の高水準まで上昇した。2年債利回りも1.26%と今年の最高水準にまで上昇している。

米FF金利先物市場で市場が予想する3月利上げの確率は14日時点の34%から15日には44%と大きく上昇した。FRBは昨年12月の利上げ時点で17年に3回の利上げのシナリオをしめしており、次回利上げはコンセンサスでは6月だ。3月利上げ期待が高まるならドル高・円安が進む可能性がる。

今週は22日には1月31日ー2月1日の米FOMCの議事録が公表される。今週のイエレン議長発言が利上げに対してタカ派だっただけに注目されよう。

メインシナリオは、材料待ちでドル円の200日移動平均である113.31円を挟んで狭いレンジでの展開。トランプ大統領が2月28日に一般教書演説にあたる議会演説を行う。それに向けた具体策の内容によっては市場が大きく動く可能性がある。また、22日には1月31日ー2月1日の米FOMCの議事録が公表される。先週のイエレン議長発言が利上げに対してタカ派だっただけに注目が集まりそうだ。

今後、オランダ、フランス、ドイツと選挙が控えている。目先は、仏大統領選でBREXIT、トランプ大統領の誕生といったポピュリズムの流れが続くかもしれないという警戒もあり、欧州発の政治リスクにも気をつけたい。

経済指標は、日本では20日に1月の貿易統計。21日は2月の製造業のPMI。 海外では、22日に米1月中古住宅販売、23日に1月シカゴ連銀全米活動指数が予定されている。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

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