住宅ローンを選ぶとき、多くの人が一番に注目するのが「金利水準」である。金利が安いことは重要だが、併せて「金利タイプ」「諸費用」「返済方法」の3つについてもチェックすることが大切である。この3つの違いにより、同じ金額を借り入れしても総返済額に大きく影響する。「金利」以外に重視すべき3つのことについて解説していきたい。

金利タイプの特徴を把握する

住宅ローン,金利
(写真=PIXTA)

金利タイプには、返済期間中ずっと金利が変わらない「固定金利」と返済期間中に金利が変わる「変動金利」がある。一般的には「変動金利」より「固定金利」の方が金利は高めに設定されている。目先の金利の安さを優先し「変動金利」を選択するのか、将来、金利が上昇すると予想し「固定金利」を選択するのかによって総返済額に影響する。

「固定金利」は金利が上がらない安心感があり、返済額が変わらなのでマネープランが立てやすいが、変動金利より金利が高めなので完済まで低金利で推移していった場合、変動金利に比べて返済額が多めになる可能性がある。

一方「変動金利」は「固定金利」より金利が低めであるので、今後金利が上がらなければ低金利を享受できる。ただし、将来金利が上昇した場合、毎月の返済額が上昇し家計が苦しくなるリスクもある。

余裕資金があまりなく、これから教育費がかかっていく人は「固定金利」が向いていて、借入額が少なく、借入期間が短く、金利の変化に対応できる余裕資金がある人は「変動金利」が向いているといえる。金利タイプタイプの特徴を捉え、目先の金利の安さだけでなく自分にあった金利タイプを選択する必要がある。

住宅ローンにかかる諸費用で総返済額に差がつく

住宅ローン契約には、様々な諸費用がかかる。諸費用は、住宅ローンの種類によって費用金額は異なる。そのため、同じ金利で借り入れしても諸費用によって総返済額に差がつくというわけだ。基本的な諸費用は以下の通りである。

・ローン保証料
住宅ローンの申込時にローン保証会社に支払う費用。フラット35や一部の民間ローンなど、ローン保証料がかからない住宅ローンがある。

・事務手数料
住宅ローン申込時に借入先の金融機関に支払う費用。

・団体信用生命保険の保険料
返済期間中の万が一に備え加入する生命保険の保険料。保険料は金融機関が負担してくれる住宅ローンが多い。

・火災保険の保険料
返済期間中のもしもの火災に備えて加入する損害保険の保険料。

・地震保険の保険料
返済期間中のもしもの地震に備えて加入する損害保険の保険料。

上記の中でも住宅ローンを返済できなくなったときに備えるローン保証会社に支払う「ローン保証料」は諸費用の中でも特に大きな費用となる。住宅ローンシミュレーションは、金利だけでなく諸費用を含めた総返済額を確認することが大切である。

「元利均等法」と「元金均等法」は一長一短

元金と利息の合計額がずっと変わらず、毎月の返済額が一定になる返済方法となる「元利均等法」と、毎月決まった金額の元金を返済する方法となる「元金均等返済」がある。最初から元金を返済する「元金均等返済」を選べば、「元利均等返済」より総返済額を少なくすることができるが、長期の返済計画が立てやすく返済がしやすい「元利均等返済」を多くの人が利用している。

住宅ローンの返済は長期間に及ぶので、将来的に家庭の状況や仕事の状況が変わりローンの支払いが厳しくなる可能性など、予定通りにいかないことも念頭に置きつつ、ある程度余裕を持った返済プランを考えることが大切である。

住宅ローンの選定時は目先の「金利」だけでなく「金利タイプ」「諸費用」「返済方法」などの重視すべき3つのことも踏まえつつ、自分にとってより良い住宅ローンを選んでいきたい。

今関 倫子 ファイナンシャル・プランナー
外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。 FP Cafe 登録パートナー

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