昨日の海外時間は、ロンドンが休場だったこともあって小動きでしたが、今朝6時過ぎに北朝鮮がミサイルを発射し、日本上空を通過したことからリスク回避の円買いが強まっています。

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間、ロンドン市場が休場だったことから全般的に小動きとなりましたが、NY時間朝方にかけて米長期金利がやや上昇したことから、ドル円は109.40円付近まで、ユーロ円は130.50円台まで上昇しました。

NY時間にはいると、先週金曜日からの流れを引き継いで欧州通貨買いが強まって、ユーロドルは1.1980台まで、ユーロ円は130.80円台まで上昇しました。一方ドル円は、米長期金利がやや反落したことから109.00円台まで下落しています。

NY時間終盤にかけて、日経平均先物が堅調に推移すると再び円売りが優勢となって、ドル円は109.30円台まで、ユーロ円は130.90円台まで上昇しました。

東京時間6時ごろ「北朝鮮がミサイルを発射、日本上空を通過したもよう」と報じられると、リスク回避の動きで円買いが強まって、ドル円は108.30円台まで、ユーロ円は129.60円台まで、ユーロドルも1.1950台まで下落しました。その後被害がなかったことなどが報じられたこともあってやや円は売り戻されています。

日本至近、もしくは日本国内で被害が出る可能性のある北朝鮮情勢の緊迫化で円が買われることに違和感がある方も多いと思いますが、リスク回避の円買いは円を安全資産として新たに買っているのではなく、これまでいろいろな理由で売っていた円を買い戻す行動ですので、今後も同様の事態が生じれば円買いが強まる事が予想できます。

今日の海外時間には米・6月S&P/ケースシラー住宅価格指数、米・8月CB消費者信頼感指数の発表が予定されています。

FF金利先物による年内のFOMC追加利上げ確率は約33%に急低下、一回目の利上げの確率が50%を超えるのは2018年6月で変わらずとなっています。(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライム byGMOチーフストラテジスト。

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