昨日の海外時間には、ロンドン時間には北朝鮮情勢の緊迫化を受けてリスク回避の動きが強まってドル売り、円買いが強まりましたが、NY時間にはいると米長期金利が反発したことからドル買い、円売りが優勢となりました。

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間、北朝鮮情勢が緊迫化したことを受けてリスク回避が進んだ東京時間の流れを引き継いで米長期金利が一段と低下し、2.10%を割り込んで今年にはいっての最低水準となったことからドル売りが優勢となって、ドル円は108.20円台まで下落し、ユーロドルは1.2070付近まで上昇しました。

NY時間にはいると、発表された米・8月CB消費者信頼感指数が予想よりも良い結果だったこともあってか、米長期金利が急速に反発し、ドル買いと円売りが優勢となって、ドル円は109.20円台まで、ユーロ円は131.20円台まで上昇し、ユーロドルは1.2000台まで反落しました。

NY時間午後にはいって株価が一段高となると、さらにリスク回避が後退し、ドル円は109.90円台まで、ユーロ円は131.60円付近まで上昇幅を拡大し、ユーロドルは1.1940台まで下落しました。

東京時間にはいっても、米長期金利が強含みに推移する中各国株価が堅調となっていることからドル円も底堅く推移しています。

今日の海外時間にはユーロ圏・8月業況判断指数、独・8月消費者物価指数(速報値)、米・8月ADP民間雇用者数、米・第2四半期GDP/GDP価格指数/個人消費/コアPCE(改定値)、の発表があるほか、パウエル・米FRB理事の講演が予定されています。

FF金利先物による年内のFOMC追加利上げ確率は約36%にやや上昇、一回目の利上げの確率が50%を超えるのは2018年6月で変わらずとなっています。(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライム byGMOチーフストラテジスト。

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