起業にとって「アイデア」のあり・なしは問題ではないことを知ろう。気の利いたアイデアだと思っても、自分が知らないだけですでに実現している会社があったり、そのビジネスモデルではうまくいかないことが証明されてたりする場合もあるそもそも起業の「本質は何か」を考えてみよう。

(本記事は、正田圭氏の著書『サクッと起業してサクッと売却する就職でもなく自営業でもない新しい働き方』CCCメディアハウス、2018年1月31日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

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サクッと起業してサクッと売却する
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

起業のアイデアはコピペでよい

起業を足踏みしてしまう理由のうち、最も多いのが「アイデアがない」ということだ。たいていの場合、最初の起業では資金もないので、「調達する」必要が出てくる。

何の事業をやるかすら決まっていない状態では、さすがに投資家とコミュニケーションが取れない。

「どんな事業をすればいいかわからない」「起業のアイデアがないから会社経営なんてできない」という理由で初めの一歩が踏み出せない人もいるだろう。

僕に言わせれば、この点についても心配はない。なぜなら、起業にアイデアは必要ないからだ。

特別な才能をもった人だけが起業するわけではないし、世界を変える画期的なアイデアや独創性、創造力もなくていい。

起業するときは、まず儲かっている商売、成功している人の「真似」から入るのが正解だと僕は思っている。間違っても、自分で気の利いたアイデアを思いつこうとしないことである。

起業経験もない人が、儲かるビジネスのアイデアなど思いつくわけがないからだ。

「ニッチな分野で、刺さる尖ったビジネスモデルが強い」という考え方自体は間違っていない。

ただ、あなたが考える「ニッチで尖ったビジネスモデル」が、本当にニッチで尖っているのかを証明する手段がどこにもないのだ。

気の利いたアイデアだと自分では思っていても、自分が知らないだけですでに実現している会社があったり、そのビジネスモデルではうまくいかないことがすでに証明されていて今はもう撤退していたり、という場合が多いものだ。

素人の思いつく起業アイデアは、だいたいそんなものである。

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起業初心者に「ニッチで尖った戦略」は作れない

サクッと起業してサクッと売却する
(画像=GaudiLab/ShutterStock)

すぐれた戦略はシンプルかつ間口が広いものだ。

ランチェスター戦略に代表されるマーケティング理論の影響か、ニッチな市場にこだわる人もいる。

しかし、これは起業初心者が真似できる芸当ではない。業界に精通しなければ、ニッチかどうか、尖った戦略かどうかなんてわかるわけがない。

起業したばかり、あるいは新規事業の立ち上げ時には、それなりの勉強コストを払わされることを覚悟しておこう。

起業当初は、間口を広く取っておき、状況に応じて柔軟にピボットを繰り返しながらニッチな市場を探ったほうがいい。

多少時間はかかるが、いきなりニッチな市場をめざして間違った方向へ行ってしまうよりはマシだ。

僕の感覚だと、起業から事業内容の絞り込みには、短い人で1年、長くて3年ぐらいかかる。

そのためにもシンプルで幅広い間口を取り、状況に応じて柔軟に方向転換できるような仕組みにしておくことをお勧めしたい。

ビジネスモデルを考えるときに必要なのは、アイデアではなく情報である。

「完全コピペ」で成功したドイツの企業

ここで、徹底的に真似をすることで成功を収めている事例を紹介しよう。

2007年に創業し、インターネットビジネスのスタートアップを200社以上手がけてきたロケット・インターネットは、既存サービスの完全コピー、つまり「真似」で有名なドイツのベンチャーキャピタル(VC)である。

オンライン小売大手のアマゾン、靴のサイトとして知られるザッポス、民泊サービスのエアビーアンドビーの真似としか思えないeコマース事業を世界各国で立ち上げ、出資し、成功を収めてきた。

日本のアパレルECサイト、ロコンドも同社から出資を受けて設立された。

ロケット・インターネットは年間10社以上の企業を立ち上げるそうだが、半年以上真似してもうまくいかなければさっさと見切りをつけ、また新たに儲かりそうなビジネスモデルを立ち上げる。

もちろん、これらも既存サービスの真似である。

なんとも顰蹙を買いそうなビジネスだが、これがうまくいっているのだ。

起業にアイデアはいらない。真似で十分であることがおわかりいただけただろうか。

こうなるとさっそく事業を立ち上げたいところだが、ここで注意したいのが、起業早々に事業分野を絞り込まないことである。

ニッチで尖ったビジネスモデルがいいからといって事業を絞り込み過ぎたり、複雑なビジネスプランを立てたりすると、予想が外れてうまくいかなかったときに方向転換ができなくなる。非常にリスクが大きい。

立ち上げてからしばらくは、事業の間口を浅く広く取っておこう。はじめは単純で包括的なプランでいいのだ。

「これからは動画が来そうだから、動画の事業にする」「今後はスマートフォンが普及するから、アプリをつくる事業をやる」これぐらいのゆるい感覚で決める。

事業がうまくいき、業界の状況がわかってきたら、ニッチなところに絞り込めばよい。

ただし、方向性自体が間違っていると、いくら間口が広い事業でも致命的となる。大きなトレンドだけは見誤らないようにしたい。

そのためには、人口推計など短期間で大幅に変わることのないデータ、信憑性の高い指標を参考にして事業を考えるのもおすすめだ。

「今後は少子高齢化が進むから○○○なビジネスモデルを作ろう」こんな感じでやったほうが、予想が外れにくい分、手堅いビジネスモデルを描けると思う。

それからもう一つ。

僕がアイデアは真似をしろと言っている最大の理由は、類似企業がないと投資家とコミュニケーションをとりづらいからだ。

投資家は利益を得るために投資をしている。エンジェルの個人投資家だろうが、ベンチャーキャピタルだろうが、その点は変わりない。

ある程度事業イメージが湧かないと、彼らの判断にも支障が出る。

仮にあなたが優れた事業モデルを思いついたとしても、資金調達が必要ならば、投資家にやろうとしていることを正しく理解させる必要がある。

どんなにあなたの考えが正しくても、どの投資家も理解できないなら、その事業で資金調達はできない。

その際に、「海外のこの企業と似ているんです」「うちは○○業界のガリバーです」「この事業は○○をリプレイスしています」と一言で言えると、収益モデルや成長性のイメージが湧きやすい。

やっぱり、一言で共通理解を得られるというのは、強いのだ。

ただ、これも相手の担当者にもよるし、相手がエンジェルなのか証券会社なのかVCなのかによっても、刺さるもの、刺さらないものが出てくるだろう。

そういうわけで、起業当初はざっくりとした事業内容にしておく。

そして、方向転換を柔軟に繰り返し、小さな成功を積み重ねながらオリジナルな事業内容を投資家たちと一緒に探っていくことをおすすめしたい。

これは、単なる真似に過ぎないかもしれないが、しっかりとした投資家とのコミュニケーション戦略でもある。

この項を読んで、「なんだ、人の真似をするのかよ」と思った人がいるかもしれないが、そもそも人の真似をすることって難しい。

イチローのバッティング動画を見て、あなたは完コピできるだろうか?

優れたビジネスモデルを真似することは非常に難しい。いざ真似をし始めると、表面的に真似をするだけではだめで、裏でどのようなことが行われているのかをしっかりと見抜かなければならないことがわかる。

起業アイデアは、良い手本の真似をしながらセンスを磨いていこう。

優れた起業家は「ピボット」をおそれない

起業家は「ピボット」が大事である。

ピボットとは、バスケットボールの用語にもある言葉だ。

片足を軸として固定しつつ、もう片方の足を全方位に動かして相手のリズムを崩し、パスやショット、ドリブルといった次の動作に移りやすくするための動きである。

起業すると、まず事業計画どおりに事が進むことはない。

想定外、予定外のことが起こり、思わぬトラブルが降りかかることもある。そんなときに硬直していては、物事は解決しない。

想定と違うことが起こったならば、戦略を柔軟に変える。

場合によっては事業内容自体を見直すなど、迅速にピボットをすることだ。それが事業を長続きさせるコツである。

最初に起こした事業をなんとしてもやり遂げなければいけないということはない。起業家はビジネスの世界で生き残り、成功することが大事なのだ。

例えば、dely株式会社代表取締役の堀江裕介氏、ココン株式会社代表取締役社長の倉富佑也氏は、いずれも1992年生まれの起業家だ。

2人とも学生時代に起業し、ピボットを経験し、その後の事業で飛躍した。優れた起業家はピボットが得意である。

堀江氏は起業当初に始めた出前のポータブルアプリをやめて料理動画レシピのサービスをスタートさせ、今や世界最大級のレシピ数を誇る料理動画サイトに成長させた。

倉富氏は中国でベーグル専門店を出店し、一時は成功したもののトラブルが発生して撤退。

その後、ソーシャルゲーム向けのイラスト制作事業をメインとする会社を立ち上げ、現在はサイバーセキュリティやクラウドソーシングの領域で事業を成長させている。

今年失敗しても来年成功したら「成功者」

生き残るためにはつまらない見栄を張らないことだ。

例えば、事業が赤字になっているのに、その事業をストップさせるのが恥ずかしい、周りにどう思われるか、取引先に迷惑をかけるかもしれない、などの感情は、意思決定を遅れさせる原因になる。

判断が遅れれば、結果的にもっと迷惑をかけてしまうことにもなりかねない。時と場合によっては、人に迷惑をかけることもおそれないことだ。

期せずして周りに迷惑をかけてしまうことがあっても、次の年に成功していれば、あなたは「成功者」と言われるだろう。ビジネスの世界とはそういうものだ。

起業した瞬間から2つのゲームが始まっている

ここでは投資家とのコミュニケーション戦略という点から話をさせてもらっているのだが、よく起業初心者が混乱しがちな話がある。

投資家としての観点から考えているのか、代表取締役としての観点から考えているのか、ぐちゃぐちゃになっていることがよくあるのだ。

起業が持っている独特の世界観ではあるが、あなたが起業したとしたら、その瞬間から2つのゲームが同時に始まるのだ。

イメージしていただきたい。起業した瞬間に目の前に2つのボードが並べられ、同時に2つのゲームが始まる。代表取締役としてのゲームと、株主としてのゲームだ。

ここで重要なのは、サクッと起業してサクッと売却する皆さんが重視すべきは、株主としてのゲームの方であるということだ。

会社経営が始まると、代表取締役の○○ですと自己紹介することが多く、自分は代表取締役であるという認識が強まってしまうのかもしれないが、自分は代表取締役という存在である以前に株主なのだという自覚を強く持とう。

実際、役員報酬としてのゲームを本戦だと考えてしまうと、しんどい。はっきり言うが、役員報酬で資産形成しようとしても、なかなか資産は増えない。

税金は増え、支出も増え、急な出費でもあろうものなら、年収1000万円だろうが3000万円だろうが貯金なんてできやしない(そもそも年収3000万円で貯金の多い人なんて見たことがない。

芸能人やスポーツ選手でも、年収が高くても貯金がたいしてない人は山のようにいる)。資産形成したいなら、どこかで一発ガツンと稼がないと、お金なんて貯まらないのだ。

チャリンチャリンとお金が入ってきても意味がない。ワンショットで稼ぎ切らないと、手元にお金なんて残せない。

株主としてのゲームが本戦なんだと気持ちを切り替えよう。

これはどういうことかというと、サクッと起業して、サクッと売却するには、会社の値段を常に客観的な視点で見ていなければならないということである。

株主の立場に立ち、自分の経営する会社を俯瞰的に見て、現在の価値を常に値踏みしなければならない。

もし、あなたが上場企業の株を買ったら、常にその企業の株価をチェックして、いまどうなっているか確認するだろう。自分の会社もそうすべきだ。

あなたは、代表取締役という視点も持ちながら、株主の目線も持ち、会社が今どういう状態なのか、売り時なのか、そうでないのか、会社を一つの「商品」として見ることをしなければならないのだ。

いつか売却することを考えるのなら、経営者としてではなく、株主としての目線を大切にすべきである。

初めて起業した人は、「資金計画」を気にしがちだ。これは代表取締役の観点からの話だ。

株主としての視点でもある「時価総額(バリュエーション)」や「持ち株比率」も、資金計画と同じくらいよく考えよう。

経営に必要な知識をどうやって身につけるか

起業家にはファイナンス周りの勉強が欠かせない。

起業したら、まずはファイナンスの知識をつけることをおすすめする。もっと言えば、起業家の必須科目は、ファイナンス、会計、法務、税務だ。

これらがわからないと、ルールをわからずにゲームをプレイするに等しい。起業家は自分に必要な知識を、自分で都度考えて身につけ続けなければならない。

しかも、単に知識を頭に入れるだけではなく、これらを実地の経営に落とし込んでいかなければならない。

これはもう、学んで試す、失敗しては軌道修正する、を繰り返すことでしか身につけることはできない。

もちろん、専門知識をもつ社員や、外注先となる専門家の力を借りながら打開していくことはできるが、自分に一定の知識が存在しないと、誰にどのようなことを頼めばよいかすらわからない。

また、こうしたわからないことがある局面で、どれだけ知識やノウハウを吸収するか、意識的になるかならないかで、その後の起業家としてのあなたの伸び代は大きく変わってくる。

「わからない」をわからないままで済ませていてはならないのだ。

勉強の方法としては、本を読むとか、セミナーを受けるとか、いろいろな手段があるだろうが、僕がおすすめするのは、自分の会社の外注先に教えてもらうことだ。

どうせお金を払っているのだから、身近にいる専門家を使いこなせばよい。

起業してまず付き合いの出てくる専門家といえば、税理士が挙げられる。ほかには、弁護士や弁理士もそうだし、士業以外ならシステム開発会社やPR会社なども挙げられる。

これらの専門家に、同じ金額を払っていかによいサービスを受けられるか、言い方は悪いが彼らをいかに使いこなすかは考えたほうがいい。

お金を払ってあとは丸投げ、ではもったいない。

起業で成功するコツは「バブル」を作り出すこと

起業で成功するには、同じ向きを同じ速度で走ってくれる船を一定数集めないといけない。

誰もが、自分よりも勢いがあり、流れに乗っているところと一緒になりたいと思い、情報収集したり、業務提携先を探したり、サービス導入を検討したりしている。

これは、資金調達や採用だけでなく、サービスやプロダクトの販売活動でも同じことだ。営業で最も聞かれる質問は、ずばり「どこが導入しているのか?」である。

誰もが勝ち馬を探していて、負け馬と一緒になるのなんてまっぴらごめんなのだ。

起業とは、ある種、このジレンマとの戦いである。本当は、起業家たちは心の底で「今付き合ってくれなかったヤツらとなんて、一生付き合うものか」と思うであろうが、そうも言ってられないのが現実である。

こちらが少し大きくなったらまた声をかけていく、ということを繰り返しながら、実績と信用を作っていかなければならないのだ。

このジレンマを乗り越えるには、「バブル」を作らなければならない。バブルとはなにやらネガティブな香りのする言葉である。

実態以上に、泡のように膨らんでしまい、泡がはじけたらほんの少しの小さな石鹸しか残っていない。

実態が伴っていないのに、自分を大きく見せるなんて詐欺じゃないかという真面目な人もいるかもしれないが、なにも詐欺を働けと言っているわけではない。

自らが作ったバブルに追いつけるくらいの努力を必死にしなさいという話だ。そういう意味では、起業は、バブルを作り出す努力とバブルに追いつく努力の両方がきちんと組み合わさらないとうまくいかない。

この起業家はイケてるとか、このサービスは今人気だという噂を業界のキーパーソンになるような人が聞きつけてポジティブな評価をしたり、そのサービスを導入したりすると、ますます周りの期待値は高くなる。

その期待値を担保に、資金調達したり、大きな仕事を請け負ったりすれば、さらに期待値は上がり、当初の実態からは想像もつかないくらい大きなことを成し遂げられる。

作った会社やサービスがみんなから期待され、どんどん期待値が上がっていく。本当はとくに何か変わったわけでもないのだけれど、そうでもしないと起業なんて成功しない。

批評される勇気を持たねば始まらない。批評は創造を促す。批評されるからこそ、会社を成長させ続けることができるのだ。

それに、期待値を上げるのは難しいが、期待値が下がる速度は異常に速い。上がっていく期待値に対して必死にじたばたしないと、なかなかスケールできない。

だから、力技でバブルを意図的に作り出すのだ。立ち上げ期の起業家の強みなんて、小回りが利くこと以外ない。

スピードで熱を生み、量をこなして量質転化させるのだ。このような状況を意図的に作り出していくのが起業のコツである。

起業バブルを作り出す真意は、事業を立ち上げる、並走してくれるパートナーを見つける以外にも存在する。

売れる会社を作るには、あなたがいなければ回らないという状態ではいけない。

あなたは会社を売却するわけだから、あなたがいないと会社が回らないのでは、当然その会社は売り物にはならない。

だからと言って、社長不在で回る会社なんて、どんなに大きくなってもあり得ない。ソフトバンクだって、孫さん不在なら勢い半減だ。

会社を売ろうとすると、この矛盾とは向き合わざるを得ない。どうしなければいけないかというと、社長のブランド化だ。

マネジメントの究極論は社長のブランド化である。立ち上げた最初のうちは、自分で何でもするべきだ。

しかし、徐々にその業務を人に引き継いでいかなければならないフェーズが存在する。

最終的には、社長が好き嫌いの判断だけをできる立場になることだ。会社らしさをみんなが理解して動いていけることが、マネジメントのゴールである。

社長が何もしなくてもよくなるというのとはちょっと違う。現場仕事に追われなくなるからこそ、伸ばすところを伸ばせるようになると言った方が近い。

仕事を断るのも仕事のうち

起業してすぐの頃は、小さな仕事を頼まれるだけでもありがたい。誰かが声をかけてくれるだけでもうれしくなってしまうものだ。

だからといって、何でもかんでも受けてしまうのはよくない。起業したら、自分のやるべき仕事でないものについては断る勇気を持たなければならない。

会社の立ち上げ時期は、一つひとつの仕事が大切である。

それは、来た仕事をすべて受けろという意味ではなく、いかにいい案件を担当させてもらえるかが大事だという意味だ。

事業を軌道に乗せるには、はじめが肝心である。ここで受ける仕事があなたの会社のイメージを決めるし、最初期に受けた案件が次の案件も呼び込んでくれる。いい案件を担当していると、「あの仕事をした会社なら」と信頼度もアップする。

最初は苦しくても、自社の方向性と違う仕事は受けないことだ。

ここで、「もらえてありがたいから」という理由で妙な仕事を受けてしまうと、仕事をした気分にはなれるが、質のいい仕事が飛び込んできたときに受ける余力がなくなってしまう。

手が空いたときには、すでにいい仕事は別のところにいってしまっている。負のスパイラルから抜け出せなくなる。

会社のイメージも立ち上げ期に来た仕事に左右されてしまうものだ。受ける仕事によって、社内に蓄積されるノウハウも変わってくる。

見当違いの仕事ばかり受けていると、事業がうまく立ち上がらない。最初こそ、苦しい時期はあるかもしれないが、一つひとつの仕事を見きわめ、選ぶようにしよう。

正田圭(まさだ・けい)
1986年生まれ。15歳で起業。インターネット事業を売却後、M&Aサービスを展開。事業再生の計画策定や企業価値評価業務に従事。2011年にTIGALA株式会社を設立し代表取締役に就任。テクノロジーを用いてストラクチャードファイナンスや企業グループ内再編等の投資銀行サービスを提供することを目的とする。現在は「15歳からのスタートアッププロジェクト」の発起人として、小中学生でも起業やお金について学べるような場を作ることにも取り組んでいる。

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