お金持ちの知人、もしくは富裕層サービスを提供している友人と接していると、「高収入サラリーマン」と「真のお金持ち」のお金の使い方に違いがあるように感じる。今回は、それぞれの「お金の使い方」について考えてみよう。

お金持ち,富裕層
(画像=Nattakorn_Maneerat / Shutterstock.com)

高収入サラリーマンはお金を抱いたまま亡くなっている?

富裕層サービスを提供している友人によると、高収入サラリーマン(年収3000万円以上)は会社を退職した後、極力お金を使わない老後を送っているそうだ。また、高額な貯金を残したまま亡くなることが多いという。

高収入サラリーマンは色々な職業がある。外資系金融のトレーダーや、保険や不動産などの営業トップセールスマンなどがその筆頭だろう。筆者の知人に保険のトップセールスマンがいる。彼はまだ20代後半という若さながら年収は3000万以上ある。営業マンなので、身なりは整っていてそれなりに良いスーツを着ている。

しかし、彼は高級時計をつけているわけでもなく、どこにでもありそうなワンルームマンションで暮らしている。まだ年齢が若いということもあるが、一見して「お金持ちのオーラ」があまりない。「そんなに収入があって何にお金を使っているのか?」と尋ねると「いつまでこの収入を維持できるか不安があるので、ムダな出費はしないようにしている」という。話を聞くとコツコツと資産形成をしているようだ。

「そんなにお金があるのに意外と度胸がないんだな」と感じられたかもしれない。だが高収入サラリーマンは成績が出せている間は問題ないが、いざ売れなくなると収入はあっさり激減してしまう。下手をするとそのままクビになることすらある。「現在享受している安寧は永遠ではない」という栄枯盛衰、諸行無常をデキる高収入サラリーマンほど心底理解しているから慎重になるのだろう。

また高収入サラリーマンは、大金を抱いたまま亡くなるケースが多いのだという。資産が2億、3億とあってもそれがひたすら減っていく一方、という状況で不安にならない人などいない。お金の残高は言わば自分の命を数値で示したものとも言えるので、その恐怖たるや凄まじいものがある。

資産家はじゃんじゃんお金を使う

一方で資産家はまったく違う。まるで毎月両親からもらうお小遣いをキッチリ使い切る高校生のようにガンガン消費する。

彼らは10億、100億と資産があるからそのような余裕があるわけではない。資産運用によるキャッシュフローを持っており、「収入>支出」という図式が成り立つので、お金が減っていく恐怖から開放されている。

例えば知り合いの資産家は、都内の駅前に商業ビルを持っており、そこからの賃料収入だけで何百万円もの収入がある。空室リスクにさらされている地方の不動産投資家とは異なり、収益が安定している優良企業がいくつも入居しているので、空室リスクの心配はほとんどない。

その方と会う度に、とにかくド派手に奢ってもらって仰天する。ビジネス面でも色々とお世話になっている上に、さらに食事まで奢ってもらっているのが申し訳なくて、何度もこちらから支払いを申し出た。しかし、私のほうが遥かに年が若いからか、まったく払わせてもらえなかった。

とにかくお礼をしたい一心で、筆者が経営する会社のフルーツギフトをプレゼントすると、お中元やお歳暮などでそれぞれ100件以上注文をしてくれる「上客」になってしまった。

お金持ちとは経済的自由を得ている人のこと

こうした経験をふまえて、筆者は「お金持ちとは、お金をたくさん持っていることではなく、経済的自由を得ている人たちのこと」と考えている。そういう意味では高収入サラリーマンたちは真のお金持ちとは言えないかもしれない。

貯金はあまりなくても、毎月100万円が半永久に入り続ける生活が出来るならば、人は気持ちよく自由に消費できるのだ。真のお金持ちとはビジネスの第一線から引退後もキャッシュフローを持っている人たちのことなのである。(黒坂岳央、高級フルーツギフトショップ「水菓子肥後庵」代表)