(本記事は、副業アカデミーの著書『このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。』SBクリエイティブ、2019年1月22日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

●登場人物

・副業アカデミー代表の小林さん:モットーは、収入の柱を増やし人生を選べるようになっていくこと

・サラリーマンの中村くん:イベント企画会社で働いている28歳で両親と同居。仕事はそこそこ忙しく、残業もあるが、その割にはサラリーが上がらないのが悩み

・中川真也さん:キヤノンに勤務後、職を離れ、プロの写真家につき、撮影技術を磨く。現在、フリーのフォトグラファー。

家族写真、学校行事にカメラマンへの依頼が増加

このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。
(画像=Aris Suwanmalee / Shutterstock.com)

「先週、友人の結婚式で撮影係を頼まれちゃったんです。式場が有名なフレンチレストランで、食事を楽しみにしてたんです。でも、撮影に忙しくて、ゆっくり味わえなかった。それが、ちょっと残念だったなあ。いい写真が撮れて友人は喜んでくれたんですけどね……」

ある日、中村くんがそんな話をしました。

彼に写真撮影は得意なのかと聞くと、勤務先がイベント企画会社なのでイベント会場の風景をよく撮影するとか。機材も一応、揃っているとのことです。

実は中村くんと会う少し前に、写真撮影の副業が注目されているという話を聞いたばかりでした。

話をしてくれたのはフォトグラファーの中川真也さんです。家族写真、学校行事などの撮影で、ある程度の技術を備えたアマチュアカメラマンへの撮影依頼が最近、増しているというのです。

プロに頼むより、リーズナブルな料金で、しかもまったくの素人が撮影するよりレベルが高い写真を撮ってもらえるからだそうです。

そこで写真撮影の副業について調べてみました。

撮影の依頼はカメラマンとユーザーとのマッチングサイトで行います。そのようなサイトではプロだけでなく、アマチュアでもカメラマンとして登録できます。

ですから、写真が趣味という会社員や主婦が多数、登録して仕事をしています。

ネットで検索するといろいろなマッチングサイトが見つかります。

中川さんも「Fourtrive」というマッチングサイトの運営にかかわっていますし、キヤノンマーケティングジャパンからの出資を受けている「OurPhoto」、写真素材の販売会社ピクスタが運営する「Fotowa」、幼稚園・保育園の行事写真を主に撮影する「はいチーズ!」など多数あり、ほとんどのサイトでカメラマンの募集・登録を行っています。

サイトのなかには登録する際、作品審査、面接などを課しているところもありますが、ある程度の撮影技術があれば、こうしたマッチングサイトに登録して副業としてカメラマン活動が行えるのです。

中村くんは結婚式の撮影係を頼まれるぐらいですし、仕事でも撮影の機会が多く、写真は得意のようです。そこで、中村くんに撮影の副業があると言うと、ぜひやってみたいとのこと。

中川さんを彼に紹介して、写真撮影を副業にするにはどのようなスキルが必要なのかを聞くことにしました。

イマドキのカメラは設定さえ覚えれば大丈夫

中村:「あのぅ……ボクは一応、仕事でイベント会場の風景写真を撮ったりしてますけど、ちゃんと写真の勉強をしたことがありません。それでも大丈夫なんですか?」

中川:「問題ないです。ボクは大学を卒業してキヤノンに勤め、レンズの開発に携わっていました。写真が好きだったこともあり、会社を辞めて独立したんです。最初は独学で勉強して、その後、プロのカメラマンのアシスタントをして、技術などいろいろと覚えていきました。写真専門学校に行かなくても、基本的なポイントを覚えれば、お客さんに充分満足してもらえる写真が撮影できますよ。なにしろ、今はカメラの性能がすごくいいので設定をちゃんと理解して、その場に合った設定を選べば大丈夫。キヤノンにいたボクが言うのだから、説得力があるでしょ(笑)」

中村:「それなら、ボクでもできますね。機材なんですが、やっぱりいいカメラを持ってないとお客さんにウケが悪いとか、あるのかなあ……?」

中川:「キレイな写真を撮ってほしいという要望なら、キヤノンとかニコンなどの一眼レフの初級クラスで充分対応できます。ただ、最終的に学校の行事写真を撮影しているような写真スタジオと契約して仕事をもらうとなると、中級以上のカメラがいいですね。キヤノンでいえば『70D』あるいは『6D』というクラスです。新品は高価ですが、中古で5万円から10万円ぐらいでいいモノが買えます。そのほかに揃えるモノとしてはカメラにつけるストロボ、SDカード。そして写真編集ソフトですね。例をあげればAdobe(アドビ)が提供している『Lightroom』です。LightroomにPhotoshopもついた『フォトプラン』というのがあって、これなら月額980円で利用できます。多くのプロが使っているソフトです」

休日の撮影で1件5000円、知人の撮影からスタート

中村:「仕事を受注するにはマッチングサイトに登録さえすればいいんですか?」

中川:「そうです。でも、すぐに仕事はきませんよ」

中村:「ですよね?。そんな甘いもんじゃないと思います。じゃあ、依頼がくるまでずっと待機ですかぁ……」

中川:「そこで、知人から仕事をもらうのを手掛かりに、仕事をスタートさせることをオススメします」

中村:「えっと、どんな撮影があるんだろう?」

中川:「家族写真やイベントの写真ですね」

中村:「家族写真って……」

中川:「七五三やお宮参り、お誕生会、年賀状用やハロウィン、クリスマス会とか、いろいろあるでしょ?」

中村:「なるほど。先日、ボクが友達から依頼された結婚式の披露宴や二次会の撮影なんかもありますね」

中川:「そうそう。それでSNSに写真をアップしてもらったり、知り合い同士の間で話題にしてもらったりするんです。そこから、“こんなにステキな写真が撮ってもらえるなら、お願いしたい”というふうにもっていく。こうして知り合いから知り合いへと依頼の輪を広げていくのです」

中村:「だいたい、料金っていくらぐらいなんですか?」

中川:「マッチングサイトでは七五三や家族写真だと1件あたり8000円、初心者で1件5000円ほどですね。プロなら3万円以上、セミプロで1万5000円ぐらいかな。サイトによっては1枠50分で6000円という設定もあります。カメラマンの仕事は基本的には自分で料金を設定できる仕事なんです。ですから、経験を積んでスキルアップしたら、料金を上げてもかまわない。それでお客さんが満足してくれればOKなんです」

中村:「時間的にどうでしょう。サラリーマンの副業としてやっていけますか?」

中川:「もちろん!七五三やお宮参りなどで家族が揃うのはやはり休日。ですから、平日に仕事を持っていても対応できます。学校行事の写真撮影も同じです。たとえば運動会。こういう行事は保護者も観覧に来ますから、休日が多いですよね。季節はたいてい春か秋。すると同じ日に数校が重なり、カメラマンの需要が増して、不足することもあるんですよ。学校写真を撮影に行くと、けっこう副業でやっている初心者さんを見かけますよ」

このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。
副業アカデミー(ふくぎょうあかでみー)
サラリーマンが本業と両立しながら、株式投資、不動産投資、FX、物販、Uber Eats、フォトグラファー、ライティング(執筆)などで収入を増やすためのサポートを行う。「収入の柱を増やし、人生を選べるようになっていく」ことを理念に活動する。

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