(本記事は、副業アカデミーの著書『このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。』SBクリエイティブ、2019年1月22日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
●登場人物
・副業アカデミー代表の小林さん:モットーは、収入の柱を増やし人生を選べるようになっていくこと
・サラリーマンの中村くん:イベント企画会社で働いている28歳で両親と同居。仕事はそこそこ忙しく、残業もあるが、その割にはサラリーが上がらないのが悩み
・玉崎孝幸さん:サラリーマンをしながら32歳で不動産投資をスタート。その後4年間で収入を超えるキャッシュフローを得ることに成功。約70戸の賃貸物件を所有し、年間の家賃収入は2700万円超え。
安定した収入を得るために、勉強はしっかりと!
中村:「32歳で不動産投資を始めたって、なんかすごいなあって思うんですけど……」
玉崎:「2011年当時、教育サービスの業界にいたので、少子化が進めば勤務していた会社の経営が厳しくなることは目に見えていたし、年収が下がる可能性も高いと思ったんです。それなら、給与以外に自分で収入を得る道を切り開いておかなくてはいけない。それが、不動産投資を始めたきっかけですね」
中村:「最初から不動産投資ですか?」
玉崎:「株式投資とかFXとか少し勉強したんですけど、私には向いていないなと思いました。株式やFXは日々、値動きがあるじゃないですか。そういう値動きを大きな流れの一環としてとらえ、楽しめる人は向いていると思います。でも私は、安定した収入が得られる副業を求めていたんです。ちょうどその頃は、マイホーム購入を検討していた時期でした。書店で不動産関連の本を探していたら、不動産投資の本に出合いました。賃料収入は、滞納がない限り、毎月、決まった金額が入ってきますよね。この投資なら向いていると思ったんです」
中村:「不動産投資に向いていない人っているんですか?」
玉崎:「たとえば、家賃の滞納があったらどうしよう、退去されたらどうしよう、修繕費用がかさんだらどうしようとか……そういうことで不安になってしまう人は向いていないと思います。多少の退去なら『なんとかなる』と思える人が向いてますね」
中村:「ボクは不動産について知識ゼロなんですが、どんな知識が必要なんでしょう?」
玉崎:「いろんな不動産関連の本を読むことから始めてください。購入から売却までを教科書的に書いてある本から始めて10冊は読みましょう。私はインターネット上のブログやコラムで情報収集をして、セミナーやスクールにも通いました。すると自分が買える物件はいくらぐらいかわかってきました。こうして、物件の取得、管理、運営、売却までの知識を身につけてから、物件購入に至ったんです」
中村:「最初は、本で勉強かあ……」
玉崎:「物件選びから購入、リフォーム、お客さん探し、管理など、不動産投資の全体像がわかると、実際に物件を購入するときに安心できるんです。そして、情報を集めるだけではなく物件を見にも行きました」
物件を見続けていると、自然と良しあしを判断できるように
中村:「不動産投資をしようって思って、物件探しをしていたんですか?」
玉崎:「そうですね。その頃はサラリーマンだったから、月曜日から金曜日に物件の資料請求をして、日曜日は朝から現地に出かけて物件を見ていました。1ヵ月に10件ぐらいは見に行きました。今でも、物件を見るのは続けています。不動産投資の勉強をしても、現地に行かない人が多いんです。実際に見に行かないとわからないことがいっぱいあるのに……。ですから、必ず物件を見に行ってください」
中村:「見に行く物件はネットで探すんですか?」
玉崎:「そうですね。『健美家』、『楽待』という不動産投資の物件情報サイトがあるんです。この2つを見ておけば、おおむね物件の情報や相場に関しては知ることができます。たとえ買いたいと思う物件がなくても、資料請求をして、現地に見に行く。私は、自分の家がある私鉄沿線の物件を中心に見に行ってました」
中村:「見るっていうと外観とか立地とか……?」
玉崎:「ほかにも、不動産の場合、現地でわかることはいっぱいありますよ。駅から徒歩圏内、バス便がある、近くにスーパーがあるといった立地。物件については、中古物件なら、修理がどの程度必要か?安く購入できても多額の修繕費用がかかるなら、あまり意味がありません。たとえば、立地はいいのに空室がかなりある。外観や共用部分が汚い。パッと見た瞬間に住みたくないと思わせる。それなら、外観や共用部分をキレイにすれば入居者がつくかもしれない!」
中村:「へえー、現地では、いろんなチェックポイントがあるんですねえ」
玉崎:「そうなんです。立地もいいし、外観も共用部分もキレイにしている。周辺のマンションには空室がない。では、このマンションだけなぜ空室が多いんだろう?そう考えると、客付け力(お客さんを見つけてくる不動産屋の営業力)が弱いのだろうか?それとも家賃だろうか?それで、管理している不動産会社に電話をして家賃を聞いてみると高すぎる。
家賃を下げれば空室は埋まるかもしれない。こういうことは現地でしか学べません。疑問点をメモして、ノートに書き留めていってもいいですね。10件、20件と物件を見ていると良しあしがだんだんわかってくるんです。この物件はココがいい、これはダメとか。毎週、見ているとカンが働くようになります」
中村:「第一印象が良くなくても、簡単にはあきらめないんですね」
玉崎:「そうです。修繕すればお客さんを呼び込めるかもしれない。むしろ、見栄えが良くないほうが安く買えるチャンスだな!なんて思えるようにもなります。ですから、不動産投資をするなら、数多くの物件を現地に行って実際に見ることから始めるべきです」
中村:「なるほど……。物件を見に行くのっておもしろそうですね!」
玉崎:「おもしろいですよ。数多く見ているといろいろと気づくことが増えてきて、自分でも知識が蓄積しているのを実感できます。ですから、毎週、物件を見に行ってほしいですね」
中村:「月に1度か2度じゃダメですか?」
玉崎:「それではカンが身につかないんです。毎週必ず行く──それを続けられる人はおそらく成功します。これぞという物件を見つけたら、自信をもって購入できるようになるからです」
中村:「はあ……インターネットで情報を見ているだけではダメなんですね」
玉崎:「実際に、不動産の売買をしている業者さんを訪ねることも大事です。資料請求を兼ねたり、業者さんが開催しているセミナーに出席したりして、私は20社ぐらい訪問しましたよ。何回か不動産会社さんに足を運び、こちらの希望を伝えておく。するとインターネットに情報をアップする前に、教えてもらえることもあるんで」