(本記事は、副業アカデミーの著書『このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。』SBクリエイティブ、2019年1月22日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

●登場人物

・副業アカデミー代表の小林さん:モットーは、収入の柱を増やし人生を選べるようになっていくこと

・サラリーマンの中村くん:イベント企画会社で働いている28歳で両親と同居。仕事はそこそこ忙しく、残業もあるが、その割にはサラリーが上がらないのが悩み

・黒川喜寛さん:副業として始めたサイトアフィリエイトで月収30万円を達成。その後古本せどりで月商100万円、新品店舗せどりで月商700万円、利益140万円に達し、退社。現在は電脳せどりで月商400万円。

仕入れ、販売をネットで行う「電脳せどり」

このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。
(画像=Suradech Prapairat / Shutterstock.com)

夜、中村くんが久しぶりにオフィスにやってきました。最近は副業が“複業”になって忙しいのだとか。充実した毎日を過ごしているようです。

彼の近況報告を聞き、雑談をしていると中村くんがこんなことを言いました。

中村:「アマゾンでビジネス書を買ったんです。それで昨日、会社の近くのブックオフに行ったら、同じ本なのにずっと安いじゃないですか?損しちゃったなあ……。そこで考えたんですけど、古本屋さんで安く買った本をアマゾンで高く売ったらどうかな?ちょっとセコいかなあ……」

すると「セコい……?いやいや、そんなことありません」と関西弁のイントネーションで声をかけてきた人がいました。

「それを“せどり”っていうんです!」

その人は、黒川喜寛さんです。

黒川さんは国内せどりのエキスパート。それも、ネットを利用した電脳せどりで月商400万円を上げているベテランです。

さっそく中村くんを紹介しました。

中村:「ところで“せどり”ってなんですか?」

黒川:「古書業界で使われていた言葉で、簡単にいえば転売です。本の背表紙を見て選ぶことを“背取り”といいます。掘り出し本を見つけて安く購入して、ほかの店に転売するんです。今では古書に限らず、日本国内の店舗で安く買った商品を違う店舗で高く売るビジネスのことを“せどり”と言っています」

中村:「へー。じゃあ、古本屋で買って、アマゾンで高く売るのは、まさに“せどり”なんですね」

黒川:「そうです。本を転売する話ですが、私も昔、副業にしてましたよ。ブックオフに行って、100円均一の古本やセールでさらに30%オフになった古本などを買ってきてアマゾンで高く売ってたんです」

中村:「実際にそんなことができるんだ。でも、必ずしもアマゾンで高く売れるとは限らないですよね?」

黒川:「ちゃんとアマゾンの価格を調べてから、仕入れるんです」

中村:「それで、ブックオフのほうが安ければ仕入れるんですか?」

黒川:「そうです。本のせどりをする人は小型のバーコードリーダーとスマホのアプリを使ってますね。本の裏についているバーコードを読み取るとすぐアマゾンの価格と比較できるアプリがあるんです」

中村:「ボクもやってみようかな?」

黒川:「やってる人はたくさんいるけど、今は、なかなか利益が上がらないようですよ。というのも、ブックオフでセールをしなくなってきていますからね」

中村:「つまり、安く仕入れられなくなったっていうことですね」

黒川:「そうです。あと“店舗せどり”っていうのもあるんですよ。私は本の次に、店舗せどりをしたんです」

中村:「それはどういう転売なんですか?」

黒川:「家電量販店やホームセンターに行って、安く売られている商品を買ってきて、アマゾンで売る。本に比べれば単価が高いので利益もいいんです。会社に勤めながら、土日に店舗を回っただけで200万円も売り上げた月があって、これはいいと思って突き詰めてやったら、すごく利益が上がった。これなら、サラリーマンを辞めても大丈夫だと思って会社を辞めちゃいました」

中村:「月商200万円なら、サラリーマンよりも稼げそうですよね」

黒川:「でも、今は、これもやってません。やれば利益は出るんですけどね」

中村:「なんで、やっていないんですか?」

黒川:「家の近所に量販店がないんですよ。だから遠くの量販店へ5、6店舗回って仕入れてたんですけど、車でそれだけ回ると5時間ぐらい運転していることになります。ふと、“この時間がもったいない”って思えてきまして。1日のうち5時間は運転してるだけで何もしてないんですよ。それで家でできる仕入れはないかと考えて、思いついたのがインターネットでの仕入れです」

中村:「ネットを使えば、出かける必要がないですもんね」

黒川:「そうです。ネットで仕入れてネットで売る、“電脳せどり”を始めたんです」

中村:「電脳せどりって、なんかカッコいいです!店舗に足を運ぶ必要がなく、スマホでできるなら、ボクもやってみたいなあ!」

お客様の代わりに、商品を探して届けることが儲けの源泉

「実はね、電脳せどりは、副業に向いているんですよ。ネットで購入するので、すぐに仕入れができ、アマゾンに出品してすぐに売れる。仕入れから、お金になるまでのスピードが速いこと。それに、利益率も利益額も高いモノにこだわりながら、資金も少額で始められること。これが魅力です」

中村:「ところで、ちょっと疑問なんですけど……。量販店で安売りしている電化製品が、なんでアマゾンではより高い値段で売れるんでしょう?」

黒川:「なぜだと思います?」

中村:「さあ……?アマゾンに場所を移すと需要が生まれるわけですよね」

黒川:「逆をいえば、高く買ってくれるお客さんが、街の量販店には来ないわけです。だって、アマゾンに比べたら量販店に来店するお客さんは、かなり少ないですよね。一方、アマゾンは1ヵ月に何千万もの人が見ています。この差なんです。つまり、街の量販店に来るお客さんのなかにはその製品を欲しい人がいなくても、アマゾンのユーザーのなかには自分の身近にその商品がなくて、でもあれば買いたい人がいるということです」

中村:「そうかー!たくさん露出して、それを欲しがっている人の目に留めることが大事なんですね」

黒川:「そうです。転売とは商品をいろんなところから探し出して、仕入れて、それを欲しがっている人のところに届けるビジネスともいえます。利益は商品を探す手間賃です。それがせどりの利益の源泉だと思ってください」

中村:「転売っていうと、右から左に商品を流して……ちょっとイメージが悪いですよね」

黒川:「それは不当な買い占めをする人たちがいるからです。人気の商品が発売されたときに転売業者による組織的な買い占めが横行したり、人気のチケットなんかも買い占めて高く売る人たちがいる。でも、それとは違います」

中村:「電脳せどりの仕入れ先はネットショップですよね。安く買ってアマゾンで高く売ればいいんですよね」

黒川:「そうです」

中村:「じゃあ、楽天のスーパーセールなんかで安く買って、アマゾンで高く売ればいいんじゃないですか?」

黒川:「それで利益が出ることもありますが、うまくいかないこともあります。アマゾンでは1万円で売っている商品が、楽天スーパーセールでは1000円で販売されたとします。じゃあ、1000円で仕入れて、アマゾンに出品したら1万円で売れますか?」

中村:「売れそうに思えるんですけど……」

黒川:「楽天スーパーセールで、1000円で買った人たちがいっせいにアマゾンに出品していくんですよ。そうすると、出品者たちはわれ先にと高値で売り切ろうと、値下げ合戦になります。そうすると、いくらまで下がると思いますか?最悪、楽天で買った値段よりも安く、半値の500円くらいまで下がることもあるんです」

中村:「ええッ!そんなに値崩れしちゃうんですか」

黒川:「そうです。ですから、楽天のような全国規模のセールで仕入れるのはあまりやらないほうがいい。みんなが見て、みんなが買えるから、それほど利益が上がらないんです」

中村:「ネットのショップで安く仕入れるんですよね。みんながあんまり見てなくて、みんなが買えないショップなんてあるのかなあ……?」

黒川:「ありますよ。ヤフオクです!」

中村:「ヤフオクってボクのまわりではみんな見てるし、入札してますよ」

黒川:「そうでしょうね。でも、入札したら、必ず買えますか?」

中村:「それが、買えないこともあるんです。ボクはこの前、夜に入札して、自分が最高額だと思って安心して寝ちゃったら、その後に入札したヤツがいて、たった100円差で買えなかった……くやしかったなあ」

黒川:「そうでしょ?みんなが買えるとは限らない。ヤクオフで落札時間が自動で延長されるのは知ってますよね?」

中村:「終了5分前を切って入札があると、終了時間が5分延長されるシステムですよね。ボクは終了間際に入札して、落札できた!と思ったのに、あれ、終わらなくない?なんて思ったことがあります」

黒川:「そうそう。だから、どうしても買いたければ、終了までずっと価格の推移を監視してなきゃいけない。粘らなきゃいけないわけです。あるいは、自分が出せる上限額を決めておいて、それを超えて入札されたら、あきらめるしかない」

中村:「ボクは仕事があるから、そんなに粘ることできないですよ」

黒川:「みんなが買えるわけじゃない。だから、私はヤフオクで仕入れるんです」

中村:「ボクには無理。粘るのも、面倒だし、あきらめます(涙)」

黒川:「そう簡単にあきらめちゃダメだな。面倒なことはお金になる、誰もやりたがらないところにはお金が落ちているんです」

中村:「でも、実際問題として仕事があるから、1日中、ヤフオクに張りついているなんてできませんよ」

黒川:「それを解決してくれるツールがあります。『BidMachine(ビッドマシーン)』というヤフオク自動入札ソフトです。このソフトを使って、自分がオークションで支払ってもいい上限金額を設定しておけば、ほかの人の入札があるたびに追跡して自動で入札をしてくれます。だから、ずっと張りついている必要はありません。このソフトは無料版もありますが、月10回しか自動入札できないので、私は月額650円の有料版を使っています」

中村:「ヤフオクでも、“最高入札額”を入力しておくと、自動的に入札される仕組みがありますよね。それを使えばいいんじゃないですか?」

黒川:「でも、ヤフオクだと入札した時点で、ほかに最高入札額を設定している人がいたら、入札合戦が始まってしまうでしょ。仮に、オークション終了の1日前に、自分が設定した最高入札額まで上がってしまったら、安く仕入れができません。ところが、Bidmachineは、設定した時間まで入札をしないので、ムダな入札合戦をしないで済みます」

このまま会社にいるしかないの?と思っている人に死ぬまで食いっぱぐれない方法をシェアしちゃうよ。
副業アカデミー(ふくぎょうあかでみー)
サラリーマンが本業と両立しながら、株式投資、不動産投資、FX、物販、Uber Eats、フォトグラファー、ライティング(執筆)などで収入を増やすためのサポートを行う。「収入の柱を増やし、人生を選べるようになっていく」ことを理念に活動する。

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