本記事は、浦井麻美氏の著書『老後資産はドルで増やしなさい 毎月3万円で1000万円貯まる方法』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています
「ドルを増やして、円を守る」私の提案
まずは読者の皆さまへ私からの提案をまとめました。
毎月約3万円「ドル建て終身保険」を積み立てることで、万一の保障、そして保険料控除を受けながら、国民年金、厚生年金(自営業の方は、国民年金基金)の上に更に「3階建て」となる「ドル年金」をつくります。
米ドル建て終身保険なら、右肩上がりで増えていく
【前提条件】
死亡保険金約1200万円(12万ドル。もし万が一亡くなったときに受取人に渡される保険金のこと)。
毎月約3万円(約300ドル)の掛け金×15年払い。予定利率2.5%。
30歳でスタート。45歳で払い込み終了。
【結果】
45歳までに払い込んだお金が、80歳時点で約2倍弱になる(総払い込み:約5.4万ドル。それが80歳時に解約した場合に受け取れる解約返戻金は9.5万ドル)。
もし30歳より早く始めたら、その分リターンが膨らむ。また、長生きすればするほど解約した場合に受け取れる解約返戻金が増える。そして予定利率が2.5%よりも上回れば死亡保険金も15年目以後から増える。
【解説】
本書のテーマは、「老後の資産形成」です。
もし銀行預金や積立投資で貯めていくと、途中、大きな病気(ガンや心筋梗塞、脳卒中など)にかかってしまうと、そこから銀行預金や積立投資を続けることはとても難しいでしょう。でも「終身保険」という形で積み立てていけば、積み立てたお金をはるかに上回る保険金が入ってきます。しかも所得控除の1つ「保険料控除」という嬉しいオマケも付いてきます。払い込んだ生命保険料に応じて、一定の金額がその年の所得から差し引かれる制度で、税率を掛ける前の所得が低くなることで所得税、住民税の負担が軽減されるのです。
これらが積立て投資や銀行預金と大きく異なる部分です。将来のお金を貯めるつもりで終身保険に貯めていくのです。そしてその終身保険を「米ドル建て終身保険」で貯めていくのです。
ドルで資産を持つことのメリットは、もし「円安」になったときに貯めたドルを日本円に替えれば、多くの日本円が戻ってくることです。ただし相場(マーケット)なので円高になる場合もありますが、相場は絶えず上がったり下がったりするので円安になるまで放置すれば良いのです。
「円安」になった場合、日本の「円の価値」は目減りします。つまりインフレ(物価上昇)になるということです。平たく言うと、私たちの生活が困窮していきます。
そうなったときのリスクを和らげるために基軸通貨である「ドル」を「終身保険」で積み立てることを私は勧めています。
ドルは、私たちの将来の資産を増やしてくれる「攻め」の役割と、日本円に偏った資産に対する「守り」の役割を果たしてくれるものなのです。
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