本記事は、浦井麻美氏の著書『老後資産はドルで増やしなさい 毎月3万円で1000万円貯まる方法』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています

最近見ましたか? ねんきん定期便

年金
(画像=PIXTA)

さて、真実を突きつけてもまだ「へ~」という程度にしか思っていない平和ボケした人は、「論より証拠」ということで、毎年郵送されてくる「ねんきん定期便」を見てみてください。

え?知らない?

いやいや、絶対に郵送されてきています。ちなみにねんきん定期便はお誕生日の月にはがきで送られてくるのですが、例外的に35歳、45歳、59歳の年には、はがきではなく封筒で送られてきます。自分の誕生日月になったら、日本年金機構から郵便物が届いていないかどうかをチェックするようにしてください。

はがきを開くと、なかにはいろいろな数字が記入されていますが、チェックすべきポイントはそんなに多くありません。ハガキだと「これまでの加入実績に応じた年金額とこれまでの保険料納付額」という項目があるので、このうち「加入期間に応じた年金額(年額)」の項目に記載されている金額を見てください。ここに国民年金(老齢基礎年金)の額と、厚生年金保険(老齢厚生年金)の額が記載されています。この合計額が、あなたが受給できる年金(年額)になります。つまり、この合計額を12で割れば、月々の年金額がわかるというわけです(ちなみにハガキのほか、「ねんきんネット」でも見られるようになっています)。

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(画像=「老後資産はドルで増やしなさい 毎月3万円で1000万円貯まる方法」より)

ここでも"トリック"があります。記載されている金額はあくまでも「見込額」ということです。つまり記載されている金額は確定額ではなく、「減る」可能性があるということです。

たとえば私の年金額は、平成26年のねんきん定期便だと、年額が165万円でした。ところが、令和2年のものをみると年額は162万円。3万円減っているのです。これを月額にすると13万5000円といった具合です。

もしこの年金の額で、私が毎月27万円の生活を送ると、不足額は13万5000円になります。つまり年金を65歳から受け取って、100歳まで生きたとしたら、5670万円が不足する計算になります。

5670万円ですよ。あまりにも途方もない金額なので、もう1回言ってしまいます。5670万円!

これだけの金額を現役のサラリーマン時代につくるには、それなりに「工夫」をする必要があります。

老後資産はドルで増やしなさい 毎月3万円で1000万円貯まる方法
浦井麻美(うらい・あさみ)
東京生まれ。人生最初の勤務先、スイス銀行を皮切りにミッドランド・モンタギュー証券、パリ国立銀証券、スイス・フォルクス銀証券、クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券、米国メリルリンチ日本証券、外資系生命保険会社と30年間にわたり金融業界でキャリアを積む。とくにメリルリンチ日本証券でのセールストレーダー時代では、個別企業の業績に影響を与える主要国の経済指標や外国為替相場、商品市況、金利政策などの動向を日々追いかけ、頭に叩き込む。2012年11月に「お金の先生」という屋号で独立。2013年11月に株式会社ブルーフォースを設立。トレーダー時代に身につけた経済に関する豊富な経験や知識をもとに、日本の経済や為替の見通し、人生100年時代のお金の戦略などをテーマにした「誰も教えてくれない日本人のお金の守り方・増やし方、日本円のゆくえを学ぶ」講座を延べ500回以上開催。1000人を超える人たちにコンサルティングを実施。現在は、老後資産形成コンサルタントとして「老後の幸せのための資産運用学校」を主宰している。本書が、初めての著書となる。

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