本記事は、本田健の著書『お金に困らない「答え」』(セブンイレブン限定発売、プレジデント社)の中から一部を抜粋・編集しています

資産と負債は世代を超えて影響力を持つ

精神的資産,表情
(画像=Jo Panuwat D/PIXTA)

「代々受け継がれていく」お金との関係についても記します。

まず、お金をわかりやすく、「資産」と「負債」に分けて考えてください。

資産とは、あなたの人生を豊かにするものです。
負債とは、あなたの人生を貧しくするものです。

資産と負債には、それぞれ経済的な要素と精神的な要素があります。

例えば資産なら、お金を生み出してくれるものは「経済的資産」です。また、幸せを生み出してくれるものは「精神的資産」といえます。

多くの人は、このふたつの資産を一緒くたにして考えてしまっています。

そして重要なのは、資産と負債は「世代を超えて価値と影響力を持つ」ということです。それはどういうことでしょうか?

まず、あなたが経済的資産を持っていれば、それを子どもや孫に残すことができる一方で、借金を抱えていれば子どもや孫に経済的負債を負わせる可能性があります。

これらは目に見える物理的な資産なので、わかりやすいでしょう。

ただ、あなたに意識してほしいのは、精神的資産のほうです。

この精神的資産は、さらに「無形資産」「感情的資産」に分類されます。

無形資産は、おもに人間関係、健康、経験、知識、スキルなどを指します。

感情的資産は、おもに自信、自尊心、愛、情熱、好奇心、楽しさ、感謝などの感情を指します。

そしてわたしが知る限り、多くの人は経済的資産ばかりを残そうとしながら、同時に膨大な「無形負債」や「感情的負債」を負わせることがよくあるのです。

無形負債は、殺伐とした人間関係や寂しい思い出です。感情的負債は、心配、怖れ、嫉妬、劣等感、無価値感、罪悪感などのネガティブな感情です。

それらネガティブな負債が残っている場合、いくら経済的資産を残しても、子どもや孫たちはあっという間にそれを失います。なぜなら、強力な「精神的負債」が受け継がれているからです。

逆に、「うちは貧しかったけど家族は幸せだったよ」という場合であれば、経済的資産はなくても、無形資産と感情的資産がたっぷり受け継がれています。あなたは、どちらを残したいでしょうか?

経済的資産はもちろん大切ですが、より重要なのは精神的資産なのです。

自分がいまどんな資産と負債を持ち、なにを引き継ごうとしているのか。

これらの分類で整理することで、どうしたいかが見えてくると思います。

お金に困らない「答え」
本田健(ほんだ・けん)
作家。神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活ののち、執筆活動をスタート。人気YouTube番組「本田健の人生相談~Dear Ken~」は4700万ダウンロードを記録する。2019年には初の英語での書き下ろしの著作『happy money』を刊行、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ロシアなど世界40カ国以上で発売されている。著書は『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(ともに大和書房)、『きっと、よくなる!』(サンマーク出版)など多数。毎月980円で本田健書き下ろしの1冊が読める「本田健書店」が2020年からスタートしたほか、大好きなことをやっていきたい仲間が集まる「本田健オンラインサロン」も好評を博している。

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