本記事は、はっしゃん氏の著書『普通の会社員でも10万円から始められる! はっしゃん式 成長株集中投資で3億円』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています
「利大損小サイクル」でテンバガーを目指す
購入した成長株は、直後に値下がりしなければ保有を続けます。ここで大切なのは、すぐに利確をしないこと。購入時から株価が上がると、すぐに売ってしまいたくなるものです。しかし、成長株は時間が経つほどさらに伸びていきます。
第2章でご紹介したモノタロウを思い出してください。毎月約20%の成長を11年続けた結果、株価は280倍にもなっていましたよね。成長株は、成長が続く限り保有し続けることで大きな利益を生み出してくれるのです。
●3年単位で考える「利大」
右肩上がりの成長株は、上昇1年、調整2年といった長いスパンで値動きすることがよくあります。そのため、3年は利確せず保有し続けるといいでしょう。3年経って引き続き期待できそうなら、もう3年保有してさらなる利益を目指します。成長余地が大きければ、さらに買い増しても構いません。
3年保有の目安は、3年で株価2倍。次の3年で4倍。その次の3年では8倍。最後に10年で10倍です。シンプルですね。
3年保有を続け、買い増し、さらに3年保有する。これを繰り返し、利益の最大化を目指すのが「利大」です。
●株価2倍で半分売る「恩株」ルール
初心者におすすめの方法として、3年経たない場合でも株価が2倍になったときは半分売っても構いません。
100万円で買った株が200万円になったとしたら、100万円を残して残りの100万円を売る。するとこの100万は、別の有望な銘柄の購入資金にあてることができます。もちろん、ほかに買いたい有望株が見つからない場合は、そのまま保有継続でもいいでしょう。
元々の投資額の100万円は確保しているので、万が一売却した100万円をすべてなくしてしまったとしても損はしていません。こういった元本を回収したぶんの株を「恩株」と言います。
●含み損を許さない「損小」
損を最小化させる「損小」も大切です。
含み損になってしまった銘柄について、根拠もなく「少しくらい下がってもそのうち戻るだろう」と思ってはいけません。暴落に巻き込まれ、大損失を被ってしまうおそれもあります。含み損は100%失敗であり、リスク管理の観点から損切りを実行する必要があります。
損小では、スピード感を持って機械的に実行することが重要です。「〇円下がったら売る」といった損切りルールをつくり、保有株すべてに適用していきましょう。
私の場合、購入日の翌日以降の終値が買値より1円でも安くなったら売却する「1円損切りルール」を採用しています。ルールを守っている限り、リスクはルールの範囲内で最小限に抑えることができます。
●損切りは常に正しい
本来、右肩上がりの成長株が含み損になることはありません。含み損が生まれる原因は、銘柄選択を誤ったか、買うタイミングが悪かったか(エントリーミス)のどちらかです。
買うタイミングを誤ったために損が出ていた場合であれば、タイミングを見て再購入してもOKです。ただ銘柄選択自体を誤っている場合は、何度挑戦しても損切りの繰り返しになるでしょう。こうならないためには、「再購入は3回まで」といった回数制限をつくっておくことをおすすめします。
また損切り後に買いたい銘柄が見つかった場合でも、決算期のような買いチャンスでなければ待つようにしてください。とくに初心者の方は損を取り戻そうとリスクの高い取引をしがちですが、タイミングの見極めを怠ってはいけません。
以上が、利大と損小の考え方でポートフォリオを効率化する「利大損小サイクル」です。このサイクルを意識しながら長期投資を行うことで、リスクを管理しながら資産を増やせるはずです。
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