本記事は、三井智子氏の著書『仕掛ける力』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋・編集しています。
情報の質と量を高める社外人脈をつくる
人からの問い合わせに応対できるのは、ちょっとした情報源を持っていればこそ。私では太刀打ちできないけど、あの人に聞いてみようかな? と思える仲間が身近にいるかいないかも大きいと思います。
そういう意味では、「情報の質と量」につながる社外の人脈は重要です。私にとっては、メディアの方からの質問を知人に問うことによって、普段連絡をとっていない人とコミュニケーションがとれるという勝手な喜びと、もしかしたら知人にもそれがプラスの情報になるかもしれないという「余計なお世話」の想いも含まれていたりします。
情報があるところには、メディアの方からの問い合わせも入ります。快く情報を教えてくれそうな人のところに、問い合わせがくるように思います。そのためには、持っている情報の「質・量」が勝負です。情報の確保は、自分の仕事の範囲内で良いと思われがちですが、第1章5でもお伝えしたように、広く浅くでも良いので、豊富な情報を持ち合わせることをおすすめします。
私がこれまで実践してきた情報収集の方法を2つお伝えします。
①WEB、新聞、テレビなど、様々なメディアから収集する
あえて探しにいくのではなく、森羅万象を自分ごととして捉えながらメディアを見ていると、少しだけ見方が変わります。たとえば、知り合った方の職種の記事があったら、その方と重ね合わせて読んでみたり、そこに自分との共通点があるのかなども考えながら見たりします。その程度でも、身の入り方が違ってくるはずです。
②日常会話から情報を収集する
最近は飲みに行く若者が少なくなったと聞きますが、私は「飲みニケーション」のパワーは健在だと思います。ネットからの情報は豊富で、早く簡単に取得が可能ですが、その裏にある人の思いの深さなどは感じることができません。
現在は新型コロナウイルスの影響によって、リアルな場での飲みニケーションはできない時代となりましたが、それ以前、私はもっぱら、知人とのランチや飲み会で情報交換をしていました。それらを「情報の引き出し」として頭の中にキープしておくことで、メディアの方との会話の中で役に立つこともたくさんありました。今はそのような場での情報収集は難しくなりましたが、オンライン飲み会や研修会などによってコミュニケーションを深め、情報を収集しています。しかし、リアルな場でのコミュニケーションに敵かなうものはないと感じています。
- 広報の目
- 日常会話からの情報は、ネットで検索するより奥が深い。
株式会社Office Me 代表取締役
1988年、「OLの聖地」と呼ばれた伝説の百貨店・プランタン銀座に入社。自ら売り込む「企画広報」を考え、個性的なスイーツを集めた「プラ地下」や、コンセプト福袋など多くのブームを生み出し、メディアに引っ張りだこの百貨店へと成長させる。
プランタン銀座の株主変更を機に、2004年、銀座三越へ出向し、広報として福袋やふんどし、焼きいもなど、ヒットの一翼を担う。
2006年、広告代理店読売エージェンシーに出向し、銀座の商業施設のオープンから7年間広報プロデューサーを務めるほか、サービスエリアやアンテナショップのオープンの広報担当を務める。
2014年、株式会社Office Meを設立。自治体の地方創生、農業女子プロジェクト、その他食材や企業のブランディングなど幅広いジャンルの広報に携わる。キャリア約30年の広報知識と経験、ネットワークを生かし、世の中の話題になる企画づくりから、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・WEBなど、主要メディアへの露出機会拡大と話題づくりまでトータルプロデュースを行う。※画像をクリックするとAmazonに飛びます