本記事は、清水申彦の著書『なぜ、一流の人のデスクはキレイなのか? 片づけが9割』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています
「振り分けフォルダ」を使って重要連絡を見逃さない
ビジネスにおける連絡手段の主流はメール(eメール)になりました。メールに関連するスキルを身につけることは、そのままビジネススキルの向上と効率化につながります。
効率的にメールを使う方法として、まず紹介したいのは、ある条件を満たしたメールを自動的に振り分けてくれる、「振り分けフォルダ」という機能です。
多くのメールソフトやアプリに備わっています。送信者、件名ごとにフォルダに振り分けられる便利な機能で、たくさん送られてくるメールに重要な連絡が埋もれてしまわないようにすることができます。
例えば、送信者を条件に振り分けを設定する場合は、まずクライアント別にフォルダを作成。そして、送信者を条件に振り分け設定をすれば、そのクライアントフォルダに自動で受信したメールが振り分けられます。
また、特定の件名を条件に設定すれば、そのタイトルに応じて自動的にフォルダに振り分けられます。
また、受信トレイにメールが蓄積してメール検索がしづらくなった場合は、保存用のフォルダを作成して、そこへ古いメールを移してしまいましょう。
具体的には、受信から数カ月以上経過していて、かつ、すでに終了した案件のメールは保存用フォルダに(フォルダ名を西暦か月の数字にして)移します。
こうしておけば、いざというときに確認できますし、フォルダ内を検索機能で検索すれば探す手間もかかりません。メールはよほど不要なもの以外は、このように移して保存しておきます。
重要なメールの見逃しや返信忘れを防止するのに便利な振り分け機能など、ぜひ試してみてください。
<POINT>
日報など保管の不要なメールは廃棄しましょう
大量のメールは新着順でさばくのが効率的
休み明けに職場のパソコンを立ち上げると大量のメールが届いている、といったことは誰にでも経験があると思います。
そのすべてを確認するだけでも結構な時間がかかってしまいます。
そのようなとき、みなさんはどのようにメールを確認しているでしょうか。古いものから順番に開いて読む、タイトルを見て開封するか判断する、送信者で判断するなど、いろいろな方法があると思います。
多くの人は古いものから順番に読むと思いますが、それは非効率です。
効率的な方法は、「最新のものから読む」です。
新しいものから読むと、それ以前に届いているメールの内容がわからずに新しいメールの内容が理解できないと考える人もいるでしょう。
しかし、最新のメールから読むことで、それ以前に届いているメールの訂正、差し替え、変更などに、いち早く気付くことができるというメリットがあります。
また、ビジネスマナーとして、それまでのメールの内容は消すことなく返信することが基本とされています。
そのため、訂正や差し替えのメールの下を読めば、古いメールにどのような内容が記載されているかを把握することができます。
わざわざ古いメールを読み返す必要はありません。
自分のアドレスがCCに入っているときも同じように、最新のメールがある場合はそれを読めば古い内容も把握できるはずです。心配であれば新しい受信順に読んでいきましょう。
基本的には、最新のメールを意識してください。
<POINT>
メールの返信も新着順で済ませましょう
確実に早く返信をもらえる件名の付け方とは
メールを作成する際には、「○○の件」「○○のお願い」「○○依頼」など、表題でその内容がわかるようにするのが一般的です。
しかし、それにプラスαを加えるだけで、より明確にこちらの意図が伝わる件名にすることができます。
例えば早く返信がほしいとき。その旨をメールの本文に記載していると思いますが、それでも早く返してくれない場合があるでしょう。相手が忙しい場合など、本文をざっと読んで内容を把握して終わり、ということもあります。
そこに「早く返してほしい」と書いてあっても、相手が見落とすこともあります。
では、どのようなメールを送ったら早く返信をしてくれるようになるのでしょうか。
それは緊急性や重要度を示すワードを「件名に書く」ことです。
早い返信を求める場合に限らず、確実に相手にこちらの意図を伝えるには、件名の文頭に緊急性や重要度を示すワードを入れましょう。
相手にその緊急性をより強く示すことができます。
具体的には、【至急】【訂正】【変更】【再送】などといった文字を目立つように件名の最初に入れていきます。どんなに大量のメールがきていても、これで一目で重要だということがわかります。
また件名を見てメールを読む順番を決めている人に送った場合などでも、しっかり示すことができます。
こうしたワードは件名の先頭に書くことがポイントです。末尾に書くとそれだけ目に入るのが遅れるほか、メールソフトやアプリによっては、文字数によって最後まで件名が表示されないことがあります。
<POINT>
【至急】【重要】などの乱用は逆効果になることも
某部材メーカー(従業員数約500人)に入社後、営業部、広告部、資材部などに配属される。入社から15年を経て社内コンサルタントとして全社(事務所・現場)の5S活動を推進。社内、各事務所の業務改善を行い、大幅な生産性向上を成し遂げる。独立後は、オフィスマネジメント、ワークライフバランス、業務効率化の専門家として活動している。
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