この記事は2022年12月9日に「月刊暗号資産」で公開された「経産省、メタバース×NFTオブジェクトの実証事業実施へ」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=your123/stock.adobe.com)

経済産業省は5日、メタバースおよびNFT(非代替性トークン)の実証事業イベント第1弾を発表した。

今年7月に発表した「Web3.0時代におけるクリエイターエコノミーの創出に係る調査事業」のイベント第1弾として、NFTオブジェクトにおける複数のメタバースプラットフォームを跨いでの活用に係る実証事業とNFT活用の価値におけるユーザーからのフィードバック収集を行うという。

本実証事業では、monoAI technology株式会社、株式会社BeyondConcept、株式会社Synamonが参画し、実証事業用のメタバース空間およびイベント空間を作成するという。また、BeyondConceptの代表取締役でNFTクリエイターのmekezzo氏がNFTオブジェクトを作成する。

実証事業の内容は以下の通りだ。

  • ユーザーは本実証実験対象のNFTオブジェクトを所持する。
  • 対象のNFTオブジェクトの所持を鍵として、XR CLOUDメタバース(monoAI technology提供)上のMetaaniエリア(BeyondConcept提供)で実施するイベントに参加することが可能となる(先着申込制)。
  • イベント参加者は対象NFTオブジェクト所持を鍵としたウォレット連携により、SYNMNメタバース(Synamon提供)における期間限定の特設展示スペースへの入場も可能となる。

なお、SYNMNメタバースに入場後、アンケートを回答したユーザーには当実証事業に参加した証明となる特製NFTオブジェクトが進呈されるという。

こうしたNFTオブジェクトを通じた特定イベント空間への入場や、メタバースプラットフォーム間の連携を実証することにより、データ規格やポリゴン数制限等の技術的課題を整理する。また、異なるメタバース空間に参加したユーザーへは、NFTオブジェクトを会員権としたイベントの在り方やプラットフォーム間の相互運用制について等のユーザー目線からのアンケートを実施する予定だ。

現在、複数の異なるメタバースプラットフォームを連携する事例はほぼ存在しないことから、経産省としては本実証事業で得られた課題やユーザーからのフィードバックを踏まえ、クリエイターや一般ユーザーの参加障壁を把握し、解決していくことで、メタバースやWeb3.0領域におけるクリエイターエコノミーの発展に向けた施策の検討を進めていくとしている。

XR CLOUDのMetaaniLandにおけるイベントの開催日時は今月12日20時から21時となっており、参加者上限は30人としている。プログラムとしてはクリエイターディスカッションやメタバースの未来に向けたディスカッション等を予定している。

さらに、SYNMNの特設展示は13日から19日にかけて行われる。NFTホルダーのみが入室可能な部屋でデジタルアイテムのギャラリーを実施する予定だ。(提供:月刊暗号資産