本記事は、越川慎司氏の著書『仕事ができる人のパワポはなぜ2色なのか?』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。
「怖い上司に質問できない」人に教えたい、機嫌よく答えてもらう3つのコツ
「いつでも相談してくれよ」という人ほど相談したら怒り出すので結局「ggrsk(ググるしかない)」
あなたは、たとえば、仕事で打ち合わせをしているときに、わからない言葉に遭遇したら、どうしますか? 上司や先輩社員に、気軽に「あの〜、今の○○ってどういう意味ですか?」って聞くことができるでしょうか?
たぶん、素知らぬ顔でメモしておいて、席に戻ってからGoogleで調べるのではないでしょうか。
もしかしたら、上司から「わからないことがあったら、いつでも聞いていいから」なんて言われているかもしれません。でも、悲しいかな、そういうことを言ってくれる上司にかぎって鬼軍曹みたいな顔をして、いざ聞いたらお説教が始まったりします。
それでつい、聞きにくくて「ggrsk(ググるしかない)」状況になります。
それで言葉の意味が見つかればよいのです。問題は出てこなかったときです。
もし、わからなかった言葉が社内だけで使っている用語なら、いくらネットで検索しても永遠に見つかりません。
しかし、打ち合わせのときに、知ったかぶりをしてしまったので、今さら周りに聞くこともできず……。
単純な「言葉」だけでなく、「職場で発生したトラブル」の解決策までもインターネットで検索して調べる人も多いそうです。
たとえば、営業部門と開発部門の部門長の仲が悪くて困ったら、ネットで「部門長」「仲が悪い」「解決策」などというワードを打ち込んで、検索するのです。
そんなことをしても、社内事情はそれぞれで、ごく一般的な回答しか得られないと思うのですが……。
それもこれも、リアル上司や先輩に気軽に相談できないからです。
解決策
実は上司は「頼りにされる」ことを喜びます。自尊心が満たされるからです。手間のかからないデキる部下もありがたいですが、少し鈍くても自分を頼ってくる部下はかわいいもの。
一見、怖い顔の上司や先輩社員も、実は、「若手社員はもっと積極的にいろいろなことを相談してほしい」なんて思っていたりします。
そもそも、「年配者の多くは無表情でいると、不機嫌に見える」ということ。そして、「その8割は、不機嫌でもなんでもない」ということです。
とはいえ、実際に上司に怒られたこともあるでしょうし、「あの人は以前、厳しいことを言っていたから避けておこう」と思う気持ちはわかります。
まず大事なのは、ネットを調べれば簡単に出てくる言葉の意味くらいは自分で調べることです。もちろん、でぶどり君のように、「明日の天気」を上司に聞いても答えてはくれません(笑)。
しかし、社内の人間関係とか、社内独自の習慣や社内用語とか、ネットには出ていない情報は、直接聞いたほうが圧倒的に早いのです。
では、上司や先輩社員に相談するときに、絶対に怒られないようにするための注意点を3つお伝えしましょう。
注意点1 あらかじめ、相談を予告する
相談するときは、できれば事前に「○○についてちょっと相談したいのですが、明日、少しお時間いただけますか?」などと、予告しましょう。相手も、「ああ、あの件ね」と、相談の前に少し回答を考えてきてくれます。
注意点2 自分でも仮説を立てて聞く
相談のときは、単に「どうしたらいいでしょう?」ではなく、「私はこうしたいと思うのですがどうでしょう?」と、自分なりの仮説を提示することが大切。これがないと、あなたのことを成長させたいと思っている相手から「自分はどうしたいと思っているの?」って返されてしまいます。
注意点3 長々と聞かない
いくら上司が相談ウエルカムでも、いきなり相談に行って長々と時間を割いてもらうのはマナー違反です。
ちなみに、上司が最初に知りたいのは、「なぜ今、自分に聞きにきたのか?」という意義目的なんですね。「お客様対応で、明日、提案しなければならないので、今、よろしいですか?」などと、今、聞きにきた理由を伝えると、突然、聞きに行っても、「今、忙しいから」と断られずに、相談を受けてくれる確率が倍になります。
結局のところ、上司が目指しているのは、「チームの目標達成」です。いつも、それで頭を悩ませているから眉間にシワが寄っていますが、その目標を達成するために、あなたが相談してくるのはウエルカムなんです。
そこがわかっているだけでも、少しは声がかけやすくなると思います。
「相談を予告」「自分なりの仮説」「長々と聞かない」の3原則を守る
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