円安はいつまで進むのか

今の円安の水準は約7年ぶりとなる。この円安はいつまで続くのだろうか。そもそも今回の円安となった要因は、強い米国の景気や、日銀の金融緩和策、そして我が国の膨大な貿易赤字などいくつも絡み合ったものだ。これらが急に改善されるわけではない以上、円安傾向は引き続き継続されるだろう。ただし、今回のような急激な円安では、米国や日本政府による介入によりスピード調整が行われる可能性が高い。とはいっても、円安のトレンドを反転させるほどではないだろう。


今後、牛丼はどこまで値上げされるのだろうか

実は、吉野屋の足元の業績は好調だ。2014年11月まで4ヵ月連続で既存店売上高がプラスで推移し、11月には19.5%も伸びる等、堅調に推移している。牛丼はもちろん、「牛すき鍋膳」が非常に好調なためだ。牛丼並盛は300円、牛すき鍋膳は630円と価格帯が異なる。

牛すき鍋膳は、昨年12月から今年5月にかけて1,400万食を販売する等、順調に売り上げを伸ばしている。仕入れの関係から一度販売を停止していたが、10月29日に価格を40円値上げして販売を再開しても勢いは止まらない。牛すき鍋膳は今回の値上げ対象商品からは外れた。これは牛丼の値上げによる顧客離れよりも、販売が好調な牛すき鍋膳に力を入れているとみてもいいだろう。むしろ、牛丼に使う牛を牛すき鍋膳に回した方がメリットは大きいと考えているかもしれない。「牛すき鍋膳」という以上、暑くなる2015年の夏までは好調が続くだろう。問題はそのあとだ。

業績改善のためには値上げをするとすぐに効果が出やすいが、一方で顧客離れも進む。どこで値上げの線引きをするかは非常に難しい。「リンガーハット」や「餃子の王将」といった他の外食チェーン店も相次いで値上げを実施している。

今後も円安が続くようであれば、再び値上げが行われる可能性も高い。それまでに為替や供給面での対策をうまく取れるかが、正念場だ。

(ZUU online)

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