この記事は2025年2月10日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=SKIMP Art/stock.adobe.com)

2025年2月10日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

米国の関税騒動の余波から、先週ドルは主要通貨に対しほほ全面安の展開で引けた。円は上昇通貨の最上位(+2.45%)、下落通貨はユーロ(-0.33%)のみだった。

米ドル/円が下げ幅を拡大して5日続落、円の週間の値幅が4円95銭、年初来の値幅(年間レンジ)が7円95銭まで拡大してきた。

年明けから、米ドル/円は155円付近が極めて居心地が良い水準だったが、以下複数要因から、潮の流れが変わり始めている。

1.日本の実質賃金の上昇
2.日銀田村審議委員の短期金利1%発言
3.赤沢経済再生相のインフレ発言
4.米ドル/円の日足一目均衡表の下限割れ

等、材料に事欠かない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は明日11日(火)に続き明後日12日(水)、FRBパウエル議長が半期に一度の議会証言にのぞむ。金融政策への理解を求め、議員からの質問に広く回答する。議長が何を語るか。トランプ政権の関税や財政が完全に読めないなか、利下げは慎重に姿勢を繰り返すだろう。

短期的なドル買い要因となりそうだが、関税を筆頭にヘッドラインリスクが高まるなか、その流れは続かないだろう。上述の背景もあり、米ドル/円の戻りは限定的とみておきたい。

今週は米ドル/円で149.00~153.50円、ユーロ/米ドルで1.0100~1.0350ドル、ユーロ/円で153.00~158.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。