この記事は2025年3月5日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2025年3月5日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

トランプ相場が続いている。米ドル/円は148円が極めて堅い。直近で投機筋の円買いが過去最大(9.6万枚)を記録しており、さらなる円買いには燃料不足の印象がある。

関税の行方は「トランプのみぞ知る」状況が続くものの、昨日4日(火)に発動された対カナダ・メキシコ関税についても規模縮小が検討されており、足下のドルは下値を探る展開が続く。

経済懸念を背景にFOMCの6月利下げ確率は50%を超えており、年内ゼロ利下げや利上げを議論してきた参加者はドルの売り戻しを余儀なくされているようだ。

関税方針が不透明でドルの方向感が見えにくいなか週末には雇用統計も控え、一方向への大きな為替動向は想定しにくい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドル安がテーマになりつつある中、ユーロ/米ドルは、昨年12月以降のレンジ突破期待はもちろん、独財政出動を追い風に上値追いの展開が見えてきている。

また、「パウエルプット」ならぬ「トランププット」にも現実味が出てきており、極端なリスクオフ局面では関税方針軟化で市場救済に乗り出す可能性も念頭に置いておきたい。

関税絡みは手のひら返しを前提に、引き続き短期回転売買方針を継続したい。

▽ユーロ/米ドル 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。