この記事は2025年3月13日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

2025年3月13日(木)の11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

注目された昨日12日(水)の米2月CPIは前年比+2.8%と市場予想(+2.9%)を下回り、4カ月ぶりに伸びが鈍化した。ドルはCPIの発表直後こそ急落したものの、米長期金利が急速に持ち直すと一転して上昇。米ドル/円は一時149円台を回復した。

ドルはこのところ上昇していたユーロに対しても小幅ながら反発した。一方で、カナダ中銀が7会合連続で利下げを行った上にカナダ政府が米国への報復関税を発表したにもかかわらずカナダドルに対してはドルが下落。こうしたまちまちの動きには合理的な説明が難しい。一時的に偏っていたポジションを修正する動きが出たと考えるのが自然だろう。

米ドル/円については、米国の景気減速懸念や日銀の利上げ観測を背景に売り持ちが増加していた可能性が高く、昨日12日(水)はそのショートカバーが活発化したと考えられる。それだけに、持続力を欠く反発と見ており、このまま150円を目指して続伸する展開にはなりにくいだろう。

もっとも、11日(火)に付けた146.55円前後がひとまずの底値として意識される中、下攻めの再開も難しそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日13日(木)に発表される米2月PPIもCPIと同様に小幅な鈍化が見込まれており、予想外の結果にならない限り材料視されにくいだろう。

来週19日(水)に日米同日の金融政策発表を控える中、米ドル/円は147円台では底堅い一方、149円台では上値が重い展開となりそうだ。

▽米ドル/円 4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。