この記事は2025年3月26日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Synthetica/stock.adobe.com)

2025年3月26日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

トランプ米大統領は、関税は4月2日(水)に発効すると自身のソーシャルメディアに投稿。4月2日(水)を『米国解放の日』と称している。

一方、ベネズエラ産石油・ガスを購入する国に25%の関税を賦課する意向も明らかにしている。なぜベネズエラなのか?ベネズエラ産原油の主要購入国は、中国。中国に対して特に強い打撃を与えると予想されている。

加えて、自動車輸入に対する関税については「数日中に」発表するとホワイトハウスで記者団にコメント。

トランプ氏は、円安に対して不満を持っており、金融正常化が遅れて円安が進行するのであれば、日本に対しても関税をかけるという見方が拡大。そのため、海外勢は円ロングを拡大させている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

4月2日(水)に向けて円安が加速することは、米国の印象としてあまり良くないと考えている。海外勢の円ロングの拡大に関しては見方が分かれている。

西原氏は、ある程度ポジションが整理されれば、4月2日(水)に向け、円安が修正されると考えていた。もう一つの考え方としては、海外短期筋が史上最大規模に円ロングを積み上げても、米ドル/円の145円台すら割り込めなかったとも言える。

昨日25日(火)の動きから考えれば、短期筋が史上最大の円ロングを積み重ねても円高は進まなかった、とみるのが正解なのかも知れない。

ただ、今年の金融市場はファンダメンタルズではなく、政治相場と言われている。トランプ2.0が読みづらいので、ドイツの財政パッケージの拡大でゲームチェンジしたと想定されるユーロ/米ドルのロングは継続。

円がらみは期末の特殊要因もあるため、デイトレに集中したほうが安全だろうか。

▽ユーロ/米ドルの 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。